8番、ティーショットを放つ岩永（撮影・河田真司）

＜国内女子ゴルフツアー：日本女子オープン選手権＞◇第2日◇27日◇茨城・大利根CC西C（6845ヤード、パー72）◇賞金総額1億5000万円（優勝3000万円） 　15歳のホープ、予選4位の好スコアで決勝ラウンドへ－。高校1年のアマチュア岩永杏奈（15＝大阪桐蔭）が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算5アンダーの139とした。首位に立った山下美夢有からは3打差で、トップの座も十分射程圏内。高校の7学年先輩に当たる山下と同組で回るべく、最終日に向けてさらなる好スコアを狙う。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　11位で終えた初日から、さらに順位を上げた。首位と3打差、2位の2人とは1打差の4位で予選通過した15歳の岩永は「有名なプロ選手がいる中でこの順位に入れて、すごくびっくり」。自身も驚く快進撃だ。 　父の影響で5歳から競技を始め、昨年の日本ジュニア選手権（12～14歳の部）で優勝した有望株。初出場の日本一決定戦に「初日はすごく緊張していた」と振り返るが「今日は多少、空気にも慣れて、そこまで緊張せずに」とうなずいた。 　4番パー3で約3メートルを沈め、この日最初のバーディーを獲得。6番パー3でもスコアを伸ばすと、そこから3連続バーディーを挙げた。身長163センチでドライバーショットの平均飛距離は240ヤードという。「そこまで飛ばすタイプではないので、セカンドとかで乗せてパーを取って、チャンスでちゃんと取れるのが強み」と自己分析。言葉通り、機を逃さずに畳みかけた。 　今春、兵庫・尼崎市立塚口中を卒業し、大阪桐蔭高へ進んだ。寮の屋上にある練習施設も徹底活用し、ゴルフ漬けの日々を送りながら腕を磨く。2年連続年間女王の山下は高校の先輩であり、目標の選手。OGとして母校を訪れてくれることはあるが、1対1でじっくり話したことは、まだない。だからこそ「この試合で一緒に回ってみたい」。3日目もさらにスコアを伸ばせば、その願いは現実となり得る。そして上回れば－。16年に17歳で優勝した畑岡奈紗の大会史上最年少記録を更新できるが、まずは憧れの先輩との最終日同組を目指す。【奥岡幹浩】