ECBは大幅利下げを検討できる、リスク現実化なら-センテノ氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は、ユーロ圏経済に対するいくつかのリスクが現実のものとなる場合、大幅な利下げが議論される可能性があると述べた。
センテノ氏は22日、ブルームバーグテレビジョンに対し、着実で誰もが予測できる「段階的な」動きを支持すると表明。だが、米国が関税を引き上げる可能性などのリスクが影を落としており、これまでの0.25ポイントを超える幅の行動が必要になるかもしれないとの認識を示した。
「経済成長の下振れリスクがデータで確認され、今月これから発表されるインフレ率の数字が同じ方向に向かうのであれば、異なる措置について当然議論は可能だ。その可能性は排除されないだろう」と語った。
「しかし、より重要なのは、ECBは責務を果たすというメッセージを送ることだ。われわれは金利を正しい方向に動かし、データが正当化する限りそれを続ける」と付け加えた。
ECBの次回政策委員会会合まで、あと3週間を切った。11月にインフレ率は加速した公算が大きいが、22日に発表されたユーロ圏購買担当者指数(PMI)速報値は予想を大きく下回り、0.5ポイントの利下げが決定されるとの観測が強まっている。
原題:ECB Can Discuss Bigger Cut If Risks Materialize, Centeno Says(抜粋)
--取材協力:Joao Lima.
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Mark Schroers, Jonathan Ferro, Lisa Abramowicz