新料金プラン発表のKDDIが下落! 日経平均株価は4日ぶり反発
株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反発、再び27,000円を目指す勢いを取り戻す
2020年12月9日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比) ・日経平均株価 26,817円(+350円、+1.3%) 4日ぶり反発 ・TOPIX 1,779.4(+20.6、+1.2%) 3日ぶり反発 ・東証マザーズ株価指数 1,170.4(▲16.4、▲1.4%) 反落 東証1部上場銘柄の概況 ・値上がり銘柄数:1,457、値下がり銘柄数:625、変わらず:97 ・値上がり業種数:30、値下がり業種数:3 ・年初来高値更新銘柄数:68、年初来安値更新銘柄数:9 東証1部の出来高は10億9,609万株、売買代金は2兆3,361億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。 今週末にメジャーSQを控え、目立った材料もない中で様子見スタンスが続きました。ただ、そのSQを意識した買いも出たことから、売買代金は2兆3,000億円レベルを維持しています。 そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移して4日ぶりの反発となりました。年初来高値更新はならなかったものの、再び27,000円を目指す勢いに戻ったと言えましょう。なお、取引時間中の高値は26,826円(+359円)、安値は26,520円(+53円)となり、値幅(高値と安値の差)は約306円となっています。 なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となりました。
東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は5日連続で2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は9,994万株、売買代金は1,324億円となりました。 出来高は前日とほぼ同じでしたが、売買代金は減少しました。売買代金は160日連続で1,000億円を超えましたが、5日連続で2,000億円を下回っており、個人投資家の様子見スタンスがいっそう強まったようです。 また、来週からのIPOラッシュを控えた換金売り等により、株価指数も反落となりました。終値でも依然として1,200ポイントを下回っています。
株式非公開化の模索報道でソフトバンクGが急騰、伊藤忠商事は3日連続の年初来高値更新
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄 ・ソフトバンクグループ <9984> ・ファナック <6954> ・ダイキン工業 <6367> ソフトバンクグループが株式の非公開化を模索している旨の観測報道が流れ、一時+7%超高へ急騰し、連日で年初来高値を更新しました。 また、ハイテク株では、世界的な半導体需要の高まりを背景に関連銘柄が引き続き買われ、アドバンテスト <6857> とルネサスエレクトロニクス <6723> が3日連続で年初来高値を更新し、シリコンウエハー大手のSUMCO <3436> も一時+6%高の急騰となっています。 さらに、前日に東京都が2030年までのガソリン車販売ゼロを目標に掲げたことから、再びEV(電気自動車)関連銘柄も物色され、日産自動車 <7201> が一時+7%超高へ急騰し、デンソー <6902> 、パナソニック <6752> 、ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> なども大きく値を上げました。 その他では、商社株が高安まちまちの中、中国と繊維に強い伊藤忠商事 <8001> が3日連続で年初来高値を更新したことが目を引きました。 日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄 ・エムスリー <2413> ・KDDI <9433> ・東京エレクトロン <8035> KDDIが午前中に注目の新料金プランを発表したものの期待外れの声が大きく、後場に入ってから下げ足を早めましたが、下落は限定的でした。 また、三井不動産 <8801> からTOB実施を受ける東京ドーム <9681> ですが、大株主の香港ヘッジファンドが三井不動産のTOB価格(1株1,300円)に賛同するニュースが流れたことで急落しています。先週はTOB価格の大幅引き上げ期待で1,445円まで上昇しましたが、結局は単なる空騒ぎに終わったようです。 その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や三井住友フィナンシャルグループ <8316> など銀行株が冴えない値動きとなり、野村ホールディングス <8604> など証券株も値を下げました。
葛西 裕一