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IoTや新素材で、「壁面緑化」に拡大の兆し

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Forbes JAPAN

今後の可能性

このプロセスに土がいっさい絡んでいないことに気づいた方もいるかもしれない。このプロジェクトに携わる研究者のイグナシオ・セグラ(Ignacio Segura)は、こう説明する。 「生体受容性コンクリートでは、複合的なアプローチにより、建築物表面で微生物が生息できるようになっている。低pHのセメントであるリン酸マグネシウムセメントを使って、生物の生長を可能にしている。さらに、水分の保持性能を高めて、生物が住みつきやすくするために、特別な設計により表面の粗さや多孔度を高めている」。このプロジェクトには、セグラのほか、アントニオ・アグアド(Antonio Aguado)とサンドラ・マンソ(Sandra Manso)も関わっている。 同じように乾燥した気候のアリゾナ州を拠点とする開発会社オプティマ(Optima)は、ビル壁面での植物の生長を可能にする自給自足型の給排水機能を備えたバーティカル・ガーデン・システムを考案した。このシステムにより、天然の日よけシステムができると同時に、きれいな空気を生み出し、アリゾナではおなじみの極端な気温を和らげることもできる。バーティカル・ガーデンは、2030年までのカーボンニュートラル達成を目指すオプティマの包括的な緑化イニシアチブの一環でもある。 数年前まで、緑のカーテンは手の込んだ高価な試みと見なされていた。ビルの屋上まで水を汲み上げ、植物に水を絶えず届けるのは難しいことだった。だが、スマートフォンにアラートを送るセンサーや、コンクリートと一体化できる親水性素材が登場したいま、これまでよりもはるかに導入しやすくなる可能性は十分にある。緑のカーテンには周囲の気温を下げる効果があるため、ビルの冷房費の削減に貢献できる可能性もある。そう遠くないうちに、全国のいたるところで緑のカーテンが出現するようになるだろう。

Amy Dobson

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