ハロプロに憧れた少女がグラビアアイドルになり15年 真奈が今の仕事にこだわり続ける理由
グラビアアイドルの真奈(27)が26日、DVD「午後の秘めごと」を発売する。中学1年で出した第1作から足掛け15年、毎年のようにリリースして、これがなんと22作目。グラビアを足掛かりに芸能多方面に才能を発揮する女性が多い中で、あくまで1ジャンルにこだわり続ける、その理由を聞いた。 「もし人生をリセットできるとしたら、12歳に戻りたい。あの小学6年のクリスマス。ライトアップされた東京・原宿で私に声をかけてきたスカウトを、今度は絶対に断ってやるんです」 笑顔の絶えなかった真奈が真顔に戻った。芸能界入りのきっかけとなったあの日。年に1度の母との東京への買い物だった。ハロプロ(ハロー!プロジェクト)に憧れていた少女は「アイドルにならないか」という誘いに思わず乗った。 中学入学を待って、週末に東京へ通う日々が始まった。「でもやらされたのはいきなり水着グラビア。『アイドルになる登竜門だから』という言葉を信じ、羞恥心をのみこんでカメラにおしりを向けた。でも実は、その事務所はグラビア専門のところだったんです」 それが、まさか15年。もし12歳に戻って、あのスカウトを撃退したらどうしていたか。「ハロプロのオーディションを受けていました。そして、合格してたと思います。だってあの時、人生のピークだったんですから」 ◇ 静岡県三島市に生まれた。富士山が水面に大きく映る、水田に囲まれた共働き家庭の長女。「毎日、カエルを捕まえていました。あとは水田の隅っこに穴を掘って秘密基地」。男か女か分からない泥だらけの野性児を、瞳をキラキラさせる小学生の女の子に戻したのがハロプロだった。 派生ユニットの「ZYX」ファンから「Berryz工房」へ。友人に頼んで録画を集め、必死でまねた。「その頃は歌もうまくて、祖父母の前で演じておこづかいをせしめた。誰もが『かわいい』『芸能人みたい』と言うほどで私もその気。だって走れば50メートル8秒2と運動神経抜群で、塾にも行ってないのに勉強もできた。東京のファッション情報に通じて、クラス委員長。スカウトされた小学6年の時が私の人生のピークだった」。真奈は続けた。 「そこから退化もしないかわりに進化もない。私は小6で時間が止まっているんです」 スターとは「常人と違う」ことにある。LGBTが芸能界で才能を発揮するのも好例だ。ならば小6から変わらないのもきらめく一つの個性。フリーとなった真奈が、毎年のようにDVDを出し、一度に300枚も買うような熱狂的なファンがいることも納得だ。 新作はバイト先に入った年下の男の子とのビーチでのアバンチュールという設定。沖縄・恩納村で3日間かけて撮った。「グラビアの撮影って大変なんです。モチベーションを下げないように、頑張りました」と笑う真奈。そして、こう付け加えた。「ハロプロに入ったとしても、やめていたかもしれないな。団体とか管理とか苦手なんで。10年後は…お母さんになってるかな」 母という言葉が出た。小6で止まっていた時間は動きだしているじゃないか。早熟の少女は今、進化を始めている。 ◆真奈(まな) 1994(平成6)年1月16日生まれ、静岡県出身。スカウトされ2006年、中学1年の時にDVD「Fairy」で芸能界デビュー。身長154センチ、B80・W60・H96センチ。ユーチューブ「真奈のちんちゃそれなチャンネル」の登録者は約4000人。ゲーム実況などを毎週更新している。2月13日午後3時から東京・秋葉原のブックタワー9階で、新作DVD「午後の秘めごと」(税込み4180円)の発売イベントを開催予定。
中日スポーツ