松本サリンからまもなく30年 事件現場で犠牲者悼む 事件の教訓を胸に【長野・松本市】
8人が死亡した「松本サリン事件」から27日で30年になります。「地下鉄サリン事件」の被害者の男性が、事件現場を訪れ犠牲者を悼みました。 閑静な住宅街で起きた松本サリン事件。 映画監督のさかはらあつしさん(57)が事件となった現場で花を手向けました。 1995年の地下鉄サリン事件の被害者で、自身が立ち上げた「サリン被害者の会」で代表を務めています。 ■さかはらあつしさん 「事件のあったことを忘れないでいただきたい」「社会は妥当な適切な処置をしたかということをもう1回考えてほしい」 1994年6月27日。松本市の住宅街でオウム真理教の信者によって、猛毒のサリンがまかれ、8人が死亡、600人以上が重軽症を負いました。 当時、警察は第一通報者の河野義行さんの自宅を「被疑者不詳」のまま殺人容疑で家宅捜索しました。 これをきっかけに被害者でもある河野さんを犯人扱いする報道が相次ぎ、事件報道の在り方も問われました。 松本市の臥雲義尚市長、事件当時、報道機関に勤めていました。 ■松本市・臥雲市長 「松本サリン事件における河野義行さんに対しての関わり方が異常な形で行われたことは、これからも一人一人が胸に刻み続けねばならないことだと思っている」 未曾有のテロからまもなく30年。 それぞれが事件の教訓を胸に節目の日を迎えます。