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私たちは本当に「右脳派」と「左脳派」に分けられるのか

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論理的な思考と言語の習得に誰よりもたけているのは左脳のおかげ、と決めつけるのはまだ早い。科学情報誌『PLOS ONE』に掲載された論文によると、「右脳派」と「左脳派」は科学的真理というより言葉のあや。研究結果を詳しく見ていこう。  1,000名以上の被験者から集めた脳スキャンのデータを分析した結果、研究チームは、パーソナリティータイプが脳の優位な半球に基づいて決められるものではないことを発見した。脳スキャンでは、脳の片側だけがパッと明るくなることはなく、左右の半球をつなぐ活発な連絡ルートが脳のあちこちに見られたという。この論文の筆頭著者で米ユタ大学博士研究員のジャレド・ニールソンによれば、片方の半球にある連絡ルートの1本が活発化しているからといって、その半球にある他の連絡ルートも活発化するとは限らない(つまり、片方の脳だけが全体的に明るくなることはないということ)。 「右脳派」と「左脳派」による分類が始まったのは、脳の片側を損傷すると、特定の能力が失われることが明らかになった18世紀。「でも、実際のところ左右の脳は、お互いを補完しています」と説明するは、心理学者のマイケル・マンテル博士(今回の研究には関わっていない)。「私たちが創造力を発揮するには右脳と左脳の両方が必要です。左脳の機能と言われていた言語処理が実際は脳全体で行われることも、最近になって分かりました」 だからといって、「右脳派」と「左脳派」のコンセプト自体が存在しないわけじゃない。あなたにも、直感的かつ自由気ままであるがゆえ、不安や心配とほぼ無縁な「右脳派」の友達がいるでしょう? このように「右脳派」と「左脳派」という言葉を使ってパーソナリティーが分けられることはあるけれど、だからといって右脳派が右脳、左脳派が左脳を優先的に使っていることにはならない。このようなパーソナリティーは、脳の半球ごとではなく、半球同士のつながりによって生まれている。また、ホルモンも私たちのパーソナリティーを決める上で重要な役割を果たす。「テストステロンの増加は攻撃的な性格にひもづいている一方で、オキシトシンは社会性のある行動を促します」。ホルモンによってパーソナリティーが変わる理由は、いまだ解明されていない。 「私たちのパーソナリティーは、外部の環境と私たちに内在する生体系が複雑な相互作用を繰り返してつくられます」とニールソン博士。「今回の研究により、右脳派/左脳派という言葉によるパーソナリティーの分類は、脳内のネットワークと全く関係していないことが分かりました。次は、右脳派と左脳派の神経基盤を明らかにしたいと思います」 ※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。

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