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不動産投機心理の「社会的伝染」防げるか

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ハンギョレ新聞

 よく、資産価格がバブルであるかどうかは、バブルがはじけるまでは知ることが困難だといわれる。代表的な資産である株と住宅、いずれにも当てはまる言葉だ。株価や住宅価格がいちど上昇の勢いに乗れば、大半の人々は限りなく上昇し続けるだろうという心理状態に陥り、バブルは必ずはじけるという過去の例を知っていながら、今回は違うだろうとの期待に浮かされるからだ。そのため、自分の所得では手に負えないほどの借金まで抱え、猫も杓子も投機の場に飛び込むのだ。  では、近ごろ急騰する首都圏のマンション価格はバブルなのか、そしてそのバブルはどの程度のものなのかは、どうすれば分かるのだろうか。専門家は、限界はあるものの、マンション価格が過去の傾向からどれだけ外れているのか、所得や賃料に比べてどれだけ高いのかを見て、バブルなのかどうかを判断する。  代表的なバブル推定方法の一つとして、年間所得に対する売買価格の比率(PIR)が使われる。借金をして買ったマンションの価格が、購入者の所得では持ちこたえられない水準なら、いつかの時点で必ず落ちるという論理から出たものだ。専門家はこの比率の適正水準を普通は3~5倍程度と見ている。もちろん、所得水準の高い地域なら、これより高いこともあり得る。それでもこの比率が10倍を超えれば、過度に上昇していると判断する。つまり、バブルの可能性が高いということだ。  KB国民銀行が毎月この数字を発表しているが、最近、この数字を確認して驚いた。直近の統計である今年3月のソウル地域の所得に対する住宅売買価格比率が、実に14.2倍に達していたからだ。この統計は世帯所得と住宅価格(マンション、一戸建て、小規模集合住宅を含む)をそれぞれ1~5分位に分け、中間値に当たる3分位を基準として計算したものだ。いわば、ソウル地域の中間程度の所得を得ている世帯が、14年以上も所得を一銭も使わずに貯めて初めて、中間価格の住宅が購入できるという意味になる。これは以前のピークである2008年末の11.9倍と比べても、非常に高い値だ。このような数字なら、ソウル江南(カンナム)4区は20倍を超え、江北(カンブク)地域も10倍を優に超えていると推定され、マンションだけを対象とすれば、さらに高くなる。  これは、最近ソウルをはじめとする首都圏のマンションを対象として行われた売買が「非理性的過熱」状態に陥ったことを示している。特に、価格上昇幅は2002~3年と2005~6年のマンション価格の暴騰時期よりは小さいものの、所得に対する比率で見ると状況はより深刻であることを示している。30代を中心に起こったいわゆる「パニック・バイイング(恐慌購入)」現象がこれを裏付ける。かつての住宅価格の高騰時期にはあまり目にすることのなかった現象だ。彼らは、一生稼いだとしてもソウル地域の住宅を購入する機会はもはや持てないだろうとの恐怖から「資金集め」に走ったのだ。  このような現象の原因は、以前の政権による大々的な不動産規制緩和、超低金利の長期化による高い流動性、安い保有税などの複合的要素からなるが、根本的には不動産政策を住居の安定というよりもマクロ経済の運用の一手段として用い、価格が急騰した際には対処療法的な対応に止まってきたことにある。現政権も、2018年の9・13対策などで「住居の正義の実現」に乗り出したものの、昨年は景気が悪化したため流動性が拡大し、不動産に関しては過熱地域だけを狙う「ピンセット政策」を実施するにとどまり、結果的には他の地域にも価格上昇が拡散する「風船効果」をもたらしてしまった。不十分な対策はマンション価格を安定させるどころか、むしろ必ず上昇し続けるという期待心理に火をつける格好となった。  不動産投機現象を止めるためには、何よりもまずこのような期待心理を打ち砕かなければならない。さもなければ百薬も無効となるだろう。政府は遅まきながら、再び「住居の正義の実現」を目標として税制強化、供給拡大、賃借人の権利の強化などを網羅した対策を打ち出した。しかし、すでに膨らみに膨らんだ不動産市場への期待心理は、いまだ冷めそうにない。まるでウイルスのように「社会的に伝染」したような投機心理を鎮めるためには、これまで打ち出してきた対策を忠実に実行しつつ、足りない部分を細かく補っていくとともに、さらに一歩踏み込んで、より根本的な対策も講じなければならないだろう。  コロナ禍の中で、脆弱階層(低所得層および就職困難層)に対しては流動性を十分に供給しつつも、不動産に流れる部分をどのように遮断するのか、新規契約には適用されない伝貰(チョンセ。契約時に一定金額の保証金を賃貸人に預け、月々の家賃は発生しない不動産賃貸方式)保証金・月家賃上限制の限界をどのように補完するのかなど、解決すべき課題は山積している。また、基本的に経済成長を優先せざるを得ない経済副首相が、住宅価格抑制対策を総括することが正しいのかも、考えるべき時期に来ている。 経済部/パク・ヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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