佐々木朗希

　ドジャースのアンドルー・フリードマン編成本部長が10日（日本時間11日）、ウインターミーティングが行われているテキサス州ダラスの会場で取材対応。ロッテからポスティングシステムを使ってメジャー移籍を目指す佐々木朗希投手（23）の争奪戦参戦を正式表明した。 【写真あり】憧れの女優とまさかの初対面を果たし驚いた表情を見せる佐々木朗希 　フリードマン編成本部長は「彼はこれまで追いかけてきた選手だ。遠くから見て、多くのリスペクトをしてきた。すごい才能であり、この時点までにプロセスがどういうものになるかを学んできた。彼に会い、プレゼンできることを望んでいる」とし、佐々木との面談を行うことを明言。争奪戦に参加する意思を正式に表明した。 　チームには大谷翔平、山本由伸と昨春WBCでともに戦った日本選手が2人在籍。アドバンテージになるかと問われ「大谷、山本がいるのだから、そう望んでいる」と2人の存在が争奪戦で有利に働くことを期待した。 　続けて「去年、大谷と契約した後、それが山本にどう影響するのかが疑問点だった。WBCで同じチームジャパンに入り、一丸になり、成功したことが（大谷と山本の）考えを少し変えたように思う」と山本のドジャース加入もWBCでともに戦った大谷の存在が大きかったと振り返った。 　その上で「ただ、すべては個人の選択であり、それをポジティブに捉えるものがいれば、そうではないものもいる」とあくまで個人の意思を尊重し「私たちはそれを理解し、最善の形で（LAの）街、マーケット、成長の機会を売り込み、他のチームと同じようにそれらをオファーしなければいけない」と有利とみられていても気を緩めることはなかった。 　「25歳ルール」が適用される佐々木は、マイナー契約しか結べず契約金も500万ドル（約7億6000万円）前後と予想される。交渉はお金の問題ではなく、育成システムや生活環境など環境面での勝負となる。フリードマン編成本部長は「重要なのは、全体的なプレゼンテーションを行うことだ。すべてがお金の問題であるなら、タイミングや他のすべてが違ったものになると思う。私たちは、短期的にも長期的にも、投手陣やベテラン選手を含め、どのようにサポートできるかについて、できる限りベストを尽くして提案していく」とした。 　続けて「提案は拠点地や近隣地域、組織の安定性、そして既存の育成スタッフについての説明を中心にしている。これは若い選手だけでなく、ベテラン選手にも当てはまる。30代のメジャーリーグのベテラン選手が私たちの投手陣に加わり、さらに良くなった例も数多く見てきた。そのため、選手育成に対する私たちの重視する姿勢や、その重要性に対する信念を伝えることに焦点を当てている。23歳であれ33歳であれ、私たちの考え方や機会を最大限に伝えられるよう、全てを一つにまとめることが重要だと思っている」と語った。 　そして、最大限の契約を得られるであろう25歳を待たず2年早い23歳でポスティング申請をしたことに「これは非常に個人的で独自の選択だと思う」とし「大谷がそれを行ったときの経験を振り返ると、私たちは当時、大谷のことをよく知らなかったし、今は佐々木のことをよく知りません。ただ、非常に多くの個人的な要因が絡んでいると確信しており、それに対応することで理解を深めるということに重点を置いている」とした。 　複数の米メディアはドジャースが移籍先の「最有力候補」としているが、佐々木の代理人、ジョエル・ウルフ氏はドジャースとの「密約」を否定している。