なぜいま、ここ? 熊本県菊池”リトル台湾”と呼ばれる理由。人気の3軒に行ってきた
手作り豆乳の店「美豆花(メイトウファ)」の絶品朝食
SUMIがアレンジの入った台湾料理だとしたら、本場の味をそのまま再現したいと頑張っているのが、「美豆花」の竹村美波さん。実は、SUMIの河村さんの会社員時代の後輩だそう。 「6、7年前に初めて台湾に行って、すっかり気に入ってしまいました。4年前には短期留学もしたんです。その時の滞在先の向かいに豆花屋さんがあって。あの味を再現したい、という思いが強いですね」 その後、ワーキングホリデーで台湾に行くことも考えたのだが、コロナで断念。台湾への思いは募っていた。 そんな折、SUMIの河村さんのお誘いで、あおきゆかさんの你好我好(ニーハオウォーハオ)のPOPUPイベントに出店。その後、行政の主催で台湾フェスが開かれることになりまたまた評判に。 「店をやるつもりはそのときまではなかったんですが、物件を紹介してくれる方がいて。地域のつながりってありがたいですね。やるなら、本場の味を、と思いました。素朴ながらも栄養価の高い豆花のおいしさを、まずは身近な方に知っていただきたい、という思いで始めました」 豆乳は、フクユタカという無農薬大豆を使って手作り。豆花のトッピングの材料や醤油は、台湾から取り寄せている。 金土日は朝7時半からの営業で、TSMCの関係者か、台湾の方が家族連れで来店することも。 「お店は3年目に入ったところ。おかげさまでお客さまに恵まれています」 人気の秘密はやはり、本場そのものの味だろう。 鹹豆漿(シェントウジャン)は、温めた豆乳をお酢で固めたおぼろ豆腐とスープの中間のような料理で、台湾朝食の定番。大根の漬物、干しエビ、油条が入る。 大根もち=ローポーガオは台湾伝統料理。大根、干しエビ、シャロットのみを使う製法も本場仕込み。 ベーコンとチーズを巻き込んだ甘くないクレープのような蛋餅(ダンピン)も、台湾では朝食によく食べられている。台湾から仕入れた醤油をトロリとかける。 そして店名でもある豆花(トウファ)は、手作りの豆乳の味が濃くて思わずうなってしまうほどのおいしさ。トッピングが8種類も用意されていることにも驚く。竹村さんの熱意がここまでの味にしているのだと心底思う。 ●美豆花(メイトウファ) 菊池市隈府162-2 営業時間/水木 12:00から18:00(LO17:30) 金土日 7:30から15:30(LO15:00) 定休日/月火