【巨人・駒田3軍監督の眼】個々の能力の成長には手応えも、野球の理解度アップが課題
巨人・駒田徳広3軍監督(62)が、就任3年目となった今季を総括した。個々の能力の成長には手応えを明かした一方、勝利に必要な野球への理解度を高めることが課題と分析。4年目となる来季へ向けた構想を語った。 * * * 就任3年目の今季は、チームが一つの完成形に近いものになると感じていました。節目として大学、社会人の強豪と互角に戦えなければいけないと考えていましたが、それは達成できたのではないか、という充実した気持ちでいます。個々の筋力や打球速度、投手の球威などに関しては予定通りに向上している選手が多いですし、基礎的な積み重ねができた1年でした。 課題は野球というゲームをどう捉えて、勝利をもたらすために個々がどう動くのかということ。その勉強が不足していることが目に付きました。場面によって絶対にやってはいけないことをしてしまう選手が多くいるチームは、絶対に勝てるチームになりません。それを理解して挑戦できる選手を育てていく必要がありますし、相手のことを研究していくことも必要です。 球団が求めるのは2軍、1軍へと突き抜けていく選手です。今オフは再び育成契約となった選手もいますし、可能性が十分にある育成選手の量だと感じます。2軍では育成選手の起用に人数制限がありますが、桑田2軍監督が『支配下にして毎日使いたい。1軍に送り出さなければ』と思うような選手になってほしい。投手では富田、野手では笹原、平山あたりにはその枠に入ってほしいです。 来年は大学で例えると3、4年生が抜けて、『今年よりも強くないだろう』と予想されるかもしれません。ですが、野球そのものへの勉強はしっかりと重ねてきた選手たちが残っています。戦術面でのスキルは上がるはずですし、チームとして戦えると思っています。 私自身はこのオフに不安のあった左肘の手術を受け、来春キャンプには投げられるようになる見通しです。年齢的にビシバシ投げるというワケにはいきませんが、1軍から見て『支配下でやってほしい』と思える選手を育てることに全力を注ぎたいです。(巨人3軍監督・駒田徳広)
報知新聞社