日経平均株価「2万6000円割れ目前の大暴落」米金利・ドル円・寄与度の3つがカギ
2022年を迎えてもうすぐ1カ月が経ちますが、株式市場は大荒れとなりました。 年始には2万9000円台で推移していた日経平均は、9%下落し、一時は2万6000円を下回る寸前まで値下がりしました。 【グラフ】日経平均の暴落チャートを見る 今回はこのような暴落が起こった背景をご紹介します。
日経平均株価が大暴落
2021年の年末から2022年の年始にかけて2万9000円付近で推移していた日経平均は、月前半から崩れ始めました。 2022年1月27日には終値で2万6170円、同日取引時間中には2万6054円をつけました。 終値の2万6170円を2021年末の終値と比較すると、9.2%の下落となります。 また、この水準は実に約1年ぶりの安値圏となります。 なぜこのような大幅下落が起こったのでしょうか。考えられる3つの背景を紹介していきます。
背景1. 米国金利の上昇
背景の1つ目は、「米国金利の上昇」です。 米10年物国債利回りの年初からの推移を見ると、大きく上昇したことが見て取れます。 金利上昇の要因となったのは、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測です。 年明けから金融市場では、FRBによるインフレ抑制を目的とした利上げが近々行われるとの思惑が広がっていました。 2022年1月6日(日本時間)に公開された2021年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でも、年内に少なくとも3回の利上げの可能性が示唆され、タカ派の姿勢が強調されました。 そして、2022年1月26日~27日(日本時間)に開催されたFOMC後の記者会見では、パウエルFRB議長が3月に政策金利の誘導目標を引き上げる可能性が高いことを示唆したほか、3月に債券買い入れをストップし、保有資産の大幅な圧縮を進める計画を発表しました。 こういった経緯の中で米10年物国債利回りは大きく上昇し、足元では約2年ぶりの高水準まで上昇しました。 金利は株式や不動産などあらゆる資産の価値に影響を与えます。 一般的には、金利と資産価値は反比例に動きますので、金利の上昇は資産価値にとってマイナスに影響します。 米金利が約2年ぶりの高値圏まで上昇したので、そのインパクトも非常に大きかったと考えられるのではないでしょうか。