「私は心を病んだ醜い悪魔」女子中学生2人に「性的暴行」で元校長が法廷で謝罪…専門家は「グルーミングあった」
●Aさんに続いて被害に遭ったBさん
検察官は、Aさんに続く被害者であるBさんの供述調書の一部も公開した。 それによると、Bさんはその後、学校で生徒が性被害に遭っているといった報道に触れ、被告人が中学でいまだ教職についていることを知って、このままでは新たな被害者が生まれてしまうと考えて、東京都教育委員会の窓口に相談したという。この行動が、事件発覚の端緒となった。 Bさんに対する性的暴行について、被告人は起訴されていないが、「Aさんの面影をBさんに重ねてしまった」として事実であったことを認めた。 法廷では、被告人がAさんとBさん、その家族に対して書いた手紙が弁護人によって代読された。その中で、被告人は「お詫びのしようがない。私は心を病んだ醜い悪魔でした。八つ裂きにされても仕方ない」などと述べて謝罪した。 被告人と妻は、謝罪するとともに、被害弁償も申し出ているとして、被害者に償う姿勢をみせている。また、Aさんへの犯行時、被告人は当時結婚していた前妻との関係に悩み、仕事上でも大きなストレスを抱えていたと説明した。 一方、被害者参加制度によって、被告人に質問したAさんの代理人は、「認知の歪みというが、そもそも遵法意識が足りなかったのではないですか」と被告人を厳しく批判した。 また、被告人の現在の妻が、被告人が初めて赴任した中学での教え子であり、その面影をAさんに重ねていたことも明らかにした。 今後、12月3日に論告求刑、12月9日には判決が言い渡される。