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塩パワーで熱中症を予防 自宅でできるおいしい飲み物

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NIKKEI STYLE

今夏は「猛暑」と呼ぶにふさわしかったように思う。気温40℃前後になるエリアが続出し、「熱中症警戒アラート」も連日のように発令。コロナ禍によるマスクの着用も暑さに拍車をかけたのか、熱中症で病院へ搬送されたというニュースも頻繁に耳にした。立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ油断はできない。そこで今回は、熱中症予防に塩を活用した自宅で簡単にできるおいしいドリンクをご紹介したい。 私がもっともおすすめしたいのは「塩麦茶」。焙煎した麦の香ばしい香りや自然な甘さがたまらない。 ノンカフェインで、飽きのこない麦茶は、夏の定番の飲み物の一つだろう。汗とともに失われるナトリウムやカリウムといったミネラルを含み、糖質も500ミリリットルで約1.5グラム程度なので、余計に喉が渇く心配もない。 麦茶をいれる際は、香り成分アルキルピラジンの引き出し方がポイントだ。この成分は煮出したほうが活性化する。コクのある麦茶を飲みたければ煮出したほうがよく、さらっと飲みたければ、水で抽出する。500ミリリットル当たり1グラム程度の塩を入れれば、おいしい熱中症対策ドリンクの出来上がりだ。塩のしょっぱさが麦茶の甘味を引き出し、熱中症予防に加え、新たな麦茶のおいしさの発見にもつながる。 ほかにも、いくつかおすすめのドリンクを紹介しよう。 ▼自家製スポーツドリンク 市販のスポーツドリンクには2種類ある。塩分や糖質の濃度が低めの「ハイポトニック」と、体液と同じ濃度の「アイソトニック」だ。運動中に飲むならハイポトニック、運動前に飲むならアイソトニックが吸収が良いとされる。市販のスポーツドリンクもいいが、さすがに毎日だと費用がかさむ。同じ味だと飽きたり、糖分が気になったりする人もいるはずだ。要は水分と塩分(運動強度によっては糖分も)がバランス良く入っていればいいわけだから、自宅でも熱中症対策ドリンクを作ろうと思えば、簡単にできる。その日の気分に合わせ味を変えてみるというのも楽しい。入れる塩は自由だが、ナトリウム以外のミネラル成分を多く含むものがおすすめだ。 ハイポトニック 水1000ミリリットル+塩1グラム+砂糖4グラム アイソトニック 水1000ミリリットル+塩10グラム+砂糖4グラム ▼フルーツとハーブのソルティウオーター 水にフルーツやハーブを一晩漬けこみ、その甘味や風味を生かした飲料だ。解毒効果などの健康効果は立証されていないが、「デトックスウオーター」という名前で知られている。水と塩だけだと飲みにくさを感じる人にぜひおすすめしたい。いれるフルーツは、レモン、オレンジ、バナナ、リンゴ、キウイフルーツなどなんでもよい。皮の苦味は塩のしょっぱさで緩和されるので、グレープフルーツなどもおいしくできる。 水1000ミリリットル+塩1グラム+好みのフルーツ適量(レモンなら2~3個)+ハーブ適宜 ▼塩コーヒー コーヒー500ミリリットルに塩を1グラムいれる。このコラムで以前、コーヒーに塩が意外なおいしさを生む理由について記したが、塩のしょっぱさによりコーヒーの苦味や酸味が取れ、まろやかな印象に変化するため、飲みやすくなる。もっとも、コーヒーにはカフェインが入っているので、飲み過ぎには注意してもらいたい。 今回ご紹介したドリンクはいずれも冷やしているが、さほど暑くない日には温かいドリンクが飲みたい人もいるだろう。その際に注意してもらいたいのが塩の分量だ。塩味は温度が冷たい状態の時、最も強く感じる。温かいドリンクに塩を入れる時は、少し多めに入れる。そうすれば、冷たい状態で飲んだ時のようなおいしさが味わえる。 環境省によれば、熱中症とは「環境」と「からだ」と「行動」によって引き起こされるという。日中、高い気温や湿度のもとで、激しい運動を長時間続けるなどしていると身体のバランスが崩れ、熱中症につながる。それを防ぐには水分と塩分の補給が有効とされている。人間の体内には約0.9%の塩分が含まれており、汗をかくと塩分が体外に排出されてしまう。水分だけを補給し続けると、体内の塩分濃度が下がり、脱水症状を起こすと体内の熱を外に逃がすことができなくなる。 コロナ禍でマスクを外せない状況が今なお続く。秋の気配が漂いつつあるが、残暑への備えはなお欠かせない。今回のおいしい予防対策がお役に立てることを願っている。 (一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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