TAGO STUDIO TAKASAKI 10周年で金沢箔を施した限定ヘッドフォン「T3-01 ANV」。ケーブルはBrise Audio
TAGO STUDIO TAKASAKIは、2024年3月に設立10周年を迎えた事を記念し、フラッグシップヘッドフォン「T3-01」に、箔一が誇る伝統的な金沢箔を施した記念モデル「T3-01 ANV」を開発。群馬県各社の技術が投入されており、Brise Audioによる特注ケーブル、桐匠 根津による専用桐箱、中村染工場によるオリジナル手ぬぐいも付属する。価格は198,000円。先行予約受付は12月26日まで実施中。一般販売開始は2025年1月8日からだが、先行予約で予定数に達した場合は完売となる。 【この記事に関する別の画像を見る】 金沢箔は石川県金沢市を代表する伝統産業のひとつで、このプロジェクトは「友好交流都市協定」を結ぶ群馬県高崎市と石川県金沢市の文化交流を掲げて立ち上げられた。開発中、石川県金沢市が令和6年能登半島地震に見舞われたことから、このプロジェクトの利益の一部は義援金として寄付される。 金沢市は、金箔の国内製造量の98%以上を占め、金箔の街とも言われている。400年の箔打ちの歴史があり、この伝統を守ることを使命と考える箔一が、ハウジングのデザインに協力。ベースモデルであるT3-01の特徴である無垢材のデザインを活かすため、竹筒に入れた箔の欠片を振りかける手法を用いて、自然発生的な揺らぎのある装飾を施した。 箔加工は職人による手作業で行なわれており、無垢材の木目と同様に、箔の装飾もまた一つとして同じものがない装飾になるという。 また、T3-01はプロ専用レコーディングスタジオが手掛けるヘッドフォンとして開発されたため、「ケーブルの特性を素直に反映させる特徴がある」という。そこで記念モデルでは、同じ群馬県で世界水準のケーブルを製作しているBrise Audioに声を掛け、共同開発を開始。 音のプロフェッショナル達が意見を交わし、何度も試作を重ねた結果、「T3-01」の新たな可能性を見出すケーブルが作られたという。 外装の桐箱は、群馬県で唯一の桐製品専門店である桐匠根津が協力。職人の技が詰め込まれた専用の桐箱が用意された。さらに内装として、手ぬぐいでヘッドフォンを包んでおり、この手ぬぐいは“注染”という明治時代から伝わる伝統技法で染められている。手掛けるのは群馬県で唯一の注染手ぬぐいを製造している中村染工場で、その注染手ぬぐいは群馬県ふるさと伝統工芸品として認められている。
AV Watch,山崎健太郎