「今もやれることを一生懸命」音楽通じ3.11被災地応援 ── 山口洋・矢井田瞳。福島への想い
11日で東日本大震災から4年。震災直後から「MY LIFE IS MY MESSAGE」の活動を通して福島県相馬市に寄り添い、音楽を通じて被災地を応援してきた山口洋さん(HEATWAVE)と矢井田瞳さん。2011年6月に初のチャリティーライブを開催して以来、全国でライブを行いながら、相馬で「美空ひばりフィルムコンサート」やサッカー教室を開いたり、障害者自立支援施設「えんどう豆」とコラボ商品を製作したり、地元FMにCDを寄付するなどで復興を応援してきた。活動しながら感じたことや福島への想いを聞いた。
今もやれることを一生懸命続けてる感じ
──東日本大震災から4年が経ちました。相馬の復興を応援してこられて今どんな思いですか。 山口洋 一言では……。世の中が良くなったとは思えないし、ヤイコちゃん(矢井田瞳)含めみんなで一生懸命やってきたけど、そんなに影響を及せたとは思えない。だから、今もやれることを一生懸命続けてる感じかな。 矢井田瞳 ほんとに一言では言い表せない……。確かにあのとき感じたショックみたいなものは昨日の事のように思い出されるけど、月日としてはもう4年経ってるんですよね。その間に何ができたかなあと振り返り中です。 山口洋 あのとき、明日があることが普通じゃない、今日があることが当たり前じゃなかったんだって思ったあの感じをヤイコちゃんも俺も忘れたくないんだと思うんですよ。そう思ったから、 “じゃあ、未来を作るためにどうしたらいいか”を考えて。それは“今日を一生懸命生きる”ってことだなって。さらに僕が変わったとしたら、これは一緒にツアーをやってくれたチャボ (CHABO、仲井戸麗市) さんやヤイコちゃんから学んだことなんですけど、“一生懸命生きる”のは当たり前で、それに加えて、“丁寧に生きる”、丁寧なことを積み重ねるというか。ヤイコちゃんの行動とかまさにそうなんだけど、例えばピック500個にサインするとしたら、少し力抜いたりするじゃないですか、でも、彼女はあんまし力抜いてない。 矢井田瞳 いえいえいえ。 山口洋 そういうの見てて思うんですよ、おじさんも頑張んなきゃなと。一個一個サインするのに、気持ちが入っていないのと入ってるのでは全然違うんですよね。わかってても、やるとなったらけっこうたいへんなことで…… 矢井田瞳 さすがに500枚だと、途中でちょっと気が遠くなるとか……自分のサインってこんなんだったっけ? とか思ったり(笑)。(矢井田はライブで「MY LIFE IS MY MESSAGE × HITOMI YAIDA」グッズとしてTシャツやサイン入りギターピックを販売し、その収益と会場に設置した募金箱の寄付金をMY LIFE IS MY MESSAGEに寄付している)