【チェックリストつき】肺機能低下を防ぐために今こそ“肺活”!あなたの肺のお疲れ度は?
加齢とともに衰えていく肺。一度失われた肺の機能は元に戻すことができない。でも、生活習慣や生活環境で肺の健康状態は変化する。そこで今回は肺の“お疲れ度”をチェック! 「年齢のせいかも?」と悩む前に生活習慣を見直してみよう。
肺年齢は生活習慣で若返らせることができる
肺が休みなく働いているのは誰でも同じだが、その肺がおかれている環境は人によりさまざま。 「健康状態は、生活習慣や環境で変わります。とりわけ、肺は外気が直接入るので、周囲の影響を受けやすい臓器です。そのため、肺が実年齢よりも老けてしまうという現象も多いのです」と話すのは呼吸器外科医の奥仲哲弥さん。 「肺の機能自体は、一度失われると元に戻すことができません。しかし、のどや肺周辺の筋肉を鍛えることで、呼吸機能を向上させることはできます。加齢によって肺も当然、衰えていきますが、これ以上低下させないためにも、40代50代からは“肺活”で、呼吸機能を高めておきましょう」 まずは、下のチェック表で肺の“お疲れ度”をチェックしよう。 ●肺の“お疲れ度”チェック! □ 寒い日や雨の日に、咳が出続けることがある □ 3週間以上、咳が止まらないことがある □ 最近、声がハスキーになった、または低くなった □ 静かな場所で、咳払いを我慢できないことがよくある □ 食事中によくむせる □ 最近、飲み込む力が弱くなった気がする □ 長めの階段を上ると、息切れをすることが多くなった □ 同世代の人よりも歩くのが遅い □ 若い頃から、冬の朝によく咳やたんが出やすい □ 前かがみの姿勢になると、動悸や息切れがする □ たんがからんで、一度で出しきれないことがよくある □ 20年以上、喫煙している、もしくはしていた 咳の項目にチェックが入った人は、咳喘息(ぜんそく)の可能性も。たんが出せない、よくむせるなど飲み込む力が弱まっている人は、将来、誤嚥性肺炎のおそれが。喫煙者でチェックが多い場合は、慢性閉塞性肺疾患の疑いも。 チェックが多いほど、あなたの肺はお疲れ気味だ。次回、肺機能の高め方と喫煙のリスクについてお伝えする。 教えてくれたのは 奥仲哲弥さん 呼吸器外科医。医学博士。山王病院副院長・呼吸器センター長。国際医療福祉大学医学部呼吸器外科教授。専門は肺がん治療で、呼吸法や呼吸筋ストレッチなどの普及にも尽力。著書に『医者が教える 肺年齢が若返る呼吸術』(学研プラス)