「スヘルデクロス」の愛称で知られるコースの見どころはフィニッシュライン手前の長い長い砂地獄【シクロクロス2024/25 WC第1戦 アントウェルペン:プレビュー】
土と戯れる季節が、今年もやって来た。UCIシクロクロスワールドカップ2024/2025が、11月24日(日)、ベルギーのアントワープにて幕を開ける。秋冬の寒空の下、今シーズンも熱き戦いが巻き起こる。 【砂セクション】辻啓のシクロクロス解説動画 第8弾 アメリカから走り出すのが近年の常だったが、今季ワールドカップの戦場はヨーロッパのみ。おかげで去季に比べて2戦少なく、全12戦で争われる。
自ずと1戦1戦の結果が、ワールドカップ総合成績を追い求める上で、より重要になってくる。各レースの1位から25位には順位に従ってポイントが与えられ(1位40p、2位30p、3位25p、4位22p、以下1pずつ減っていき……25位1p)、来年1月26日の最終戦を終えた時点で最もポイントの多い選手が、晴れてシーズン総合優勝に輝くのだ。
ワールドカップの開幕時期も約1ヶ月遅くなった。ただしシクロクロスシーズンは通常通り10月から本格化しているからして……いわゆる「スペシャリスト」たちの準備はできている!昨季2度目のワールドカップ総合制覇を成し遂げたエリー・イゼルビット(ベルギー)を筆頭に、今季すでに3勝と好調ラルス・ファンデルハール(オランダ)、11月上旬に欧州選でスペイン人として史上初めて表彰台に上がったフェリペ・オルツ(スペイン)、さらには着実に成長を続ける若き才能ニルス・ヴァンデピュッテ(ベルギー)に、常に高め安定のミカエル・ヴァンハウレンハウト(ベルギー)、復活の兆しを見せる一昨季王者ローレンス・スウェーク(ベルギー)等々、実力者たちは今回の第1戦から全力で飛ばすに違いない。
数少ない例外が、昨ワールドカップ総合2位、なにより世界選で人生初のメダルを手にしたヨリス・ニューエンハイス(オランダ)。帯状疱疹で長らく休養を強いられ、このアントワープこそが、今季初の実戦だ。
一方リドル・トレックの一員として、今季ロードレースで9勝と大躍進のティボー・ネイス(ベルギー)は、11月3日にはシクロクロスでヨーロッパチャンピオンジャージをつかみ取った。伝説級の大選手スヴェンの息子にして、11月12日に22歳の誕生日を迎えたばかりの若き才能は、この冬、さらなる大化けの予感。
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