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女性の政治参加を阻む分厚い壁。

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VOGUE JAPAN

日本の女性議員の比率は2020年1月の時点で、衆議院9.9%、参議院22.9%と、世界191カ国中165位という衝撃的なデータが列国議会同盟IPUによって発表されている。連載第10弾は、女性の政治参加や女性活躍推進を阻む障壁を、41歳の市議会議員の女性Mさんが語ってくれた。

女性の視点を活かした公約はNG!?

私は地元の与党県議会議員のもとで4年間下積みしたのち、昨年、市議会議員に当選した。そして今年、在職中に第一子を出産した。不妊治療から出産、育児といった個人的な体験を踏まえて、子育て世代が生きやすい世の中をつくっていきたいと思っているが、立候補から選挙、そして当選を経てわかったのは、女性が政治の世界に入るのがいかに難しいかということだった。 いま、世間で女性活躍、男女共同参画といったお題目が連呼されるわりに、そのための政策をつくるべき政治の世界は、それを阻むアンコンシャスバイアスで溢れている。 市議に立候補する前は、県議の事務所に勤めるかたわら地域活動に力を入れてきたため、地元での知名度は高かった。市議選への立候補もこれまでの活動の延長という認識だったのだが、どうやら県議たちの一部から、将来県議選に出る野心を抱いていると見なされたらしく、とくに中年の男性議員からさまざまな嫌がらせを受けるようになった。 たとえばフェイスブックに投稿していると、「フェイスブックで票を集めるな」と謎の「指導」が入った。ところが、インスタグラムはお咎めなし。「指導」したがる先輩たちは世代が違って、インスタグラムをやっていないからだろうか。また、SNSに不妊治療の経験について投稿していたら、「女性特有の問題で支持を集めるな!」と差別的発言とも取れる指摘をされた。政治には、女性に限らず、ジェンダーの視点を取り入れることは重要なはずなのに。

政治家はミニスカートをはいちゃいけない?

告示前に、4年間お世話になった与党議連に推薦のお願いに出向いたときも、返ってきた予想外の言葉に愕然とした。 「推薦や公認がなくても、あなたは勝てると思う。そもそもあなたの態度が気に食わない」 結局、公認も推薦もなく、自力で選挙活動をすることになった。 さらに驚いたことに、地元の商店街店主たちのもとに選挙妨害の怪文書が出回ったのだ。 「この候補はミニスカートで男を挑発して結婚したような女性。いろいろな団体の会合に顔を出し、コンサルまがいのこと言っていいかげんなことばっかりやっている。そんな人が市議会議員になったら市が大変なことになるので、どうか投票しないでください」 幸い、受け取った地元の人たちはこれを相手にせず、応援し続けてくれたのが何よりありがたかった。これまでの活動の結果、信頼関係を築けていたのだろう。私はミニスカートをほとんどはかないが、そもそもミニスカートをはくこととその人の仕事の実力は何の相関もないと思うのだが……。

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