兵庫・加古川女児刺殺で容疑者「片刃のクラフトナイフで刺した」 逮捕前、刃渡りなど形状も供述
兵庫県加古川市で2007年、小学2年の女児=当時(7)=を刺殺したとして、殺人容疑で逮捕された勝田州彦容疑者(45)が、兵庫県警の逮捕前の任意聴取に「片刃のクラフトナイフで刺した。殺すつもりはなかった」との趣旨の説明をしていたことが、捜査関係者への取材で分かった。ナイフの刃渡りや柄の特徴も具体的に話したとされ、県警加古川署捜査本部は、傷の位置や深さなどと合わせて殺意を立証する根拠になるとみて慎重に裏付けを進める。 【動画】加古川女児刺殺事件で送検される容疑者 捜査本部によると、勝田容疑者は07年10月16日午後6時ごろ、同県加古川市別府町の女児の自宅玄関前で、持参したナイフで胸と腹を刺して殺害した疑いが持たれている。傷の深さは約5センチで、死因は失血死だった。 捜査関係者によると、逮捕前の任意の調べに関与を認め、「女の子に『ちょっといい』と声をかけ、正面から2回刺した」などと詳細な経緯を説明。刺したのは工作用のクラフトナイフで、数センチとされる刃渡りなど形状も具体的に供述し、司法解剖で判明した女児の傷と矛盾がないことが確認されたという。 一方、勝田容疑者は逮捕後の調べに「黙秘します」と認否を明らかにしていないという。捜査本部は、慎重に取り調べるとともに、任意聴取での供述などを基に裏付けを進める。 県警は、06年9月28日に同県たつの市の路上で小学4年の女児=当時(9)=を刃物で刺したとして、今月7日に殺人未遂容疑で勝田容疑者を逮捕。勾留期限の27日に合わせ、同県加古川市の事件について殺人容疑で逮捕した。