「売り上げ毎年100億円増」の3COINS コロナ禍で飛躍した理由「ターゲット層を絞り、母体のアパレル会社のノウハウを応用」
小林さん:ターゲット層より若い世代にも展開をしていきたかったのですが、やはりブランドがメインで展開する生活雑貨との相性もあるので、ボリュームゾーンの30代から40代の女性のお客さまに響く、よりよい商品を届けていこうという方向性で進めていることも影響していると思います。 また、それまでキッズアイテムはクリスマスやハロウィンなどのイベント時に期間限定で商品を販売していましたが、子育て世代のお客さまが非常に多く、需要が多いことわかりましたので、キッズコーナーを常設にしたことによる反響も多くいただいております。
■アパレルの4週間サイクルを商品に応用 ── 毎週、新商品が出るそうですが、新しい商品はどのように生まれるのでしょうか。 小林さん:各カテゴリーに企画担当者が1、2人いまして、商品開発は「あったら便利」「こういうものが欲しい」という担当者の思いから始まります。アジア圏への海外出張などで見つけた商品を参考にすることもあり、色や使用感などを日本のお客さまが使いやすいようブラッシュアップしています。 企画担当者の趣味が色濃く反映されている商品もあります。今年の人気商品となった推し活グッズは、実際にアイドルの推し活をしている担当者が作っていますので「これ、なんで知ってるの!?」と言った反響をいただくような、リアルに欲しいものが商品化されているとのことで評判もいいです。スタッフの個性を活かした柔軟な環境づくりも会社として心がけています。
── 申し上げにくいのですが、お店に入ると以前よりも300円以上の商品が多くなった印象を受けます。 小林さん:商品の300円均一というのは2015年ころからなくなっています。現在、300円商品は全体の6割ほどです。やはり300円で販売できる商品は限られてきますので、値段で妥協するのではなく、500円、1000円になってしまうけれども、それ以上の付加価値をつけて、「スリコでしか買えない」という商品で満足していただけるアイテムを作っています。
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