今の日本代表は本当に“史上最強”か? 近隣諸国からの甘言「もうアジアの域ではない」に酔いしれていてはいけない。評価は更新し続けてこそ意味を成す
昨年の「最盛期」と比べて進化している保証はない
一方でワールドカップ予選では、対戦相手に恵まれた側面も否定できない。本来なら日本を脅かすはずのサウジアラビアやオーストラリアは、21世紀に入って最低とも言える苦境にあり、それがグループCでの日本以外の5か国が勝点1以内で競り合うダンゴレースを演出している。 結局、前回カタール大会の予選で苦しんだ森保監督は、ほぼメンバーを固定し、安定路線で勝点を積み上げてきた。ただし率直に2023年9月の「最盛期」と比べて、進化している保証はない。 日本が本当に「世界一」を目ざすなら、個々のレベルが史上最高まで引き上げられている現状でもまだ足りない。それは前回王者のアルゼンチン、ファイナリストのフランス、あるいは欧州王者のスペインと比べれば一目瞭然だ。 確かに予選に臨む森保監督が「簡単な試合はひとつもない」と、手綱を締めようとするのは理解できる。しかし、追いかける立場にある日本は「もうアジアの域ではない」という近隣諸国からの甘言や賞賛に、必要以上に酔いしれていてはいけない。 2024年の日本は、アジア諸国としか戦えていない。そこで世界で勝つことを想定するのは至難の業だが、それでも夢を実現しようとするなら予選も利用して進化を促していく作業が要る。 そのためには常に固定概念を疑い、新しい息吹を注入し続け、幅と可能性を広げていく必要がある。 例えば、佐野海舟などはマインツのボー・ヘンリクセン監督の手放しの賞賛を待つ前に、他ならぬ日本人の代表監督が真っ先に活用して然るべきなのだ。そして大会期間中も伸びていくような選手を何人取り込めるかで、明暗は分かれていく。 本大会の成否は、ほぼ出場切符を手に入れた今後の舵取りにかかっている。2014年ブラジル・ワールドカップの最終予選を戦ったアルベルト・ザッケローニ監督率いる日本も、序盤は過去最高の勢いを見せていた。だがその後の低迷を招いたのは、指揮官がメンバー固定で安定を優先し始めてからだった。 史上最高の評価は、本大会まで更新し続けてこそ意味を成す。 文●加部究(スポーツライター)
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