辰吉寿以輝「諦めの悪い親子なんで」と競技続行を宣言 失神TKO負けから一夜明け
諦めの悪い親子なんで。ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級6位辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)が、初のタイトルマッチでの壮絶TKO負けから一夜明けた13日、都内で取材に応じた。 【写真】痛烈な左フックを浴びてダウンする辰吉寿以輝 同級王者中嶋一輝(31=大橋)への挑戦は、左フックをまともに浴びて2回TKO負け。痛烈なダウンを浴びて、担架で医務室に直行した。医師の診断は「問題なし」も、大事をとって、コメントはなかった。 この日は父丈一郎、母るみさん、妻優さんら家族とともに現れた。 傷のない顔の辰吉は「体のどこが痛いとかはあまりないです。ちょっと頭が痛いぐらい。全然問題ないです」と、現在の健康状態について自らの口で説明した。 その上で、前夜の試合について「ハイライトで見ました。思いっきり負けてましたね」とさばさばした口調で話した。 ただ試合の内容については「試合後は全く覚えてなくて。いまはちょっと思い出して。1ラウンドは覚えているな。(KOパンチで)何をもらったか、覚えてない。2回は全く覚えてないです。負けた気があまりしない…」と首をかしげた。 これでプロ18戦目で初黒星となった。 「判定で負けたり、覚えているKOで負けたらやめようと思うかもしれないですが、覚えてないから。それで負け、と言われてもやめる気にならないです。腹立って。(練習再開まで)そんなに休むつもりもないです」と話した。 戦績は16勝(10KO)1敗1分けとなり、15年のプロデビュー以来、初めて土がついた。 「負けたら引退やと思っていたんですけど。覚えてないって…。自分的にはもう負けたら引退するつもりやったので、1敗でもしたら。でも覚えてないから」と、独特の表現で競技を続行することを宣言した。 わずか2回で試合が終わっただけに、最後には「今日でも、明日でも、試合できますよ。諦めの悪い親子なんで」と明るく話していた。【益田一弘】