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ついに「若返り」が可能な時代に? テクノロジーが生み出す“寿命を選択できる世界”

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ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。 こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイス。 今回、紹介するのは『LIFESPAN 老いなき世界』(デビッド・シンクレア/マシュー・D・ラプラント著、梶山あゆみ訳、東洋経済新報社刊)。ハーバード大学医学大学院で遺伝学の教授を務める著者が、最先端科学とテクノロジーによって老化のメカニズムを解き明かす。 この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。

私たちの体が老化しない世界の足音が聞こえる、人類の希望の本

不老不死への人類の願いは歴史上ずっとあり続けてきました。秦の始皇帝は中華統一の後、不老不死の薬を探して多額の資金を使った末、実際は有害物質である水銀を飲んだと言われています。 始皇帝ではなくても、全ての人が一定の年齢を超えると、「老い」を抗えないものとして受け入れざるをえませんでした。 しかし、著者によれば老化は「病気」なのです。順調に研究の成果が積み重なれば、生命の普遍的真理だと思われた老化の定めを覆す可能性を秘めています。すでに老化の原因は概ね見えてきており、今後は老化を遅らせることや、場合によっては時計の針を戻してしまえるかもしれません。 衝撃的な研究成果を見せられても、私たちの多くは今までの「常識」にとらわれているので、騙されないぞ、と身構えてしまいます。しかし本書の著者は、ハーバード大学医学大学院で遺伝学の教授として終身在職権を得た権威です。主な研究成果には、世界最高峰の研究機関によるお墨付きがあります。老化という課題は老若男女問わず、全ての人に関わります。期待を抱きつつ、主な成果に触れていきましょう。

人の寿命を形作る決定的な要素とは何か

細胞の分裂過程において、重要な情報の1つはDNAだと言われています。DNAを構成する基本単位はアデニン、グアニン、シトシン、チミンと呼ばれるデジタル情報です。 細胞の性質を決めるもう一つの重要な要素は、エピゲノムと呼ばれるアナログ情報です。エピゲノムは、分裂した細胞が皮膚細胞になるのか、脳細胞になるのかという重要な機能分化を指令します。 そして、細胞を老化させるのは、エピゲノムの劣化に伴う情報の喪失です。老化は1つの疾患、つまりは病気だといいます。私たちはエピゲノムの劣化を修復すれば、若返ることができると著者は言い切ります。 がんや心臓病などのほとんどの慢性疾患は、年齢が高くなるにつれ指数関数的に発症確率が高くなる傾向があります。そのため、高齢でなりやすいある1つの病気の治療法が見つかったとしても、他の病気にかかるリスクが高いままなので、寿命はほとんど変わりません。死因になりやすい疾患の最大の源は「老化」そのものなのです。

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