小池都知事が緊急会見 豊洲汚染対策問題で報告(全文1)主要棟下に盛土なし
東京都の小池百合子知事は10日午後5時から緊急会見を行った。 NHKの報道によると、築地からの移転先になっている豊洲市場の土壌汚染問題で、東京都は高さ約4.5メートルの盛り土をして対策したと説明していたが、主要な建物が建つ部分では、実際には盛り土がされていないことが分かったという。 【中継録画】小池都知事が緊急会見 豊洲の汚染対策問題で報告 築地市場移転をめぐっては、先月末に小池都知事が、来年1月に公表される地下水モニタリング調査の結果を確認すべきだとして、移転延期を表明している。
豊洲市場の主要部分に盛り土が行われていなかった
司会:ただ今から小池知事の会見を始めます。初めに知事から発言がございます。その後、質疑応答を行います。それでは知事、お願いいたします。 小池:突然のお呼び掛けとなりました。豊洲市場の建物の下の土壌の安全性について、今日はお時間を頂戴いたしまして、私からご報告、会見をさせていただきます。これまで新市場につきましては、まだ地下水のモニタリングが2年間の採水もまだ行われていないという話、これをずっとさせていただいてまいりましたけれども、いろいろな方面からの情報を頂戴いたしまして、その中で、建物の下の土壌の安全性に問題があるのではないかとのご指摘をいただいております。そしてこのことによって安全性、もう一度あらためて確認をしたいと、このように思いますし、またなぜそのような疑問が出ているのかについて、今日は土曜日ではございますけれどもさまざま確認を、いまだにしている部分もございますが、取り急ぎ皆さま方にご報告をさせていただきたいと思います。 土壌汚染対策といたしましては、この法律に基づいて汚染した土壌を取り除いて盛土をすると。盛り土をするということを説明してきたところでございます。で、これが、この部分が2メーター、ここの部分をきれいな土に入れ替えて、そしてさらに2.5メーター、合計4.5メーター、きれいなこの土を盛っていきます。盛り土、盛土をいたしますと、このようにしてきたわけでございます。それからこちらのほうはちょっと大きいんですけれども、このように「疑問解消BOOK」ということで、いろいろと情報公開には努めていたということでございまして、こちらの図のほうもこちら、11ページのほうに記載をされているということでございます。 しかしながら、これだけいろいろと情報公開はしてきたということではございますけれども、しかし青果棟、水産棟などにおきまして、実はこの4.5メーターのこの盛り土が行われていなかったのではないか、そして、それはいったいどうなっているのかといったような疑問が出てきたわけでございます。確かに盛土した地面の上に、ここの部分が、ここが建物ですね。ここの部分が抜けていると、4.5メーター分、抜けているではないか。結局、空間になっている。中にはいろんな配線、配管などが行われているというようなことでございまして、つまりこれまでの情報公開など、説明してきたのと事実は違うという、そのようなご指摘などでございます。 この問題につきまして、深いところにある、汚染土壌がある部分については、その土壌を除去してきれいな土壌で埋め戻しているわけでございますけれども、しかしほかのところが、このところと同じように全てが盛土がされていると、入れ替えた上で盛土がされているというのは、このさまざまな情報といいましょうか、現状においてはそれは正しくないということでありまして、ここで訂正をまずさせていただきたいと思います。 ただ汚染土壌を除去して、その上に厚めのコンクリートを敷いているということで、建物の地下の土壌汚染対策の安全性についてはいかがという問題があるわけです。つまり空間になっているけれども、そこに厚いコンクリートを敷いてふたをしたということによって、それで安全性がいったい確保されているのかどうかということなんですが、ずっとこの間、土壌汚染などについて、平田先生という専門の先生をヘッドにする、そのような会議がずっと開かれてきて、その議事録などはみなさんもご覧になることができます。ところが、この平田先生が率いる専門家会議っていうのは、ここの部分を、ふたをした床で、コンクリートでもってふたをしたことについて、それで安全性が確保できているのかどうかということを確認する前に、そもそもその専門家会議を終えてしまっていて、解散してしまったというような、これは私は行政的な問題であろうと、このように思っております。