斎藤元彦氏が勝利、兵庫県知事選で何が 立花孝志氏立候補、百条委とマスコミの「もたれ合い」スクープ 県議会「自主解散」もあり得る
【日本の解き方】 兵庫県知事選は、失職した斎藤元彦氏が勝利した。今後の百条委員会や第三者委員会、議会との関係はどうなるだろうか。 【写真】兵庫県知事応接室に置かれた「おねだり」贈答品の数々 ことの発端は、2024年3月中旬、斎藤県政について、内部告発とも怪文書ともとれる文書が県職員から出たことだった。県は内部調査の結果、5月に職員を停職3カ月の懲戒処分にした。しかし、兵庫県議会は、県の内部調査を不十分として6月に百条委員会を設置し、関係者の出頭や証言を求めた。百条委は告発した県職員にも証言を求めていたが、7月に自殺したとみられる。 百条委が8月に職員アンケートを公開すると、斎藤氏の「パワハラ・おねだり疑惑」としてテレビは連日報じた。9月19日、県議会は全会一致して知事不信任決議を可決し、斎藤氏は議会解散もできずに失職した。10月31日告示、11月17日投開票の出直し知事選に斎藤氏は再出馬する意向を示したが、その時点で再選を予想する声はほとんどなかった。 筆者は当初、斎藤氏がすぐ辞めないのはなぜか程度にしか思っていなかった。しかし、文書の扱いの初期段階でミスがあったが、「パワハラ・おねだり」について百条委で県職員の公用パソコン(PC)の内容がほとんど明らかにされていないなど「エビデンス」がない点に疑問を感じた。この種の話では公用PCの中身が鍵になるからだ。 筆者はたまたま、公用PCの「中身」と称するものに触れる機会があった。外形的には信憑(しんぴょう)性があったが、それをうのみにするわけにはいかず、第三者を通じて官僚その他の複数の関係者にあててみた。否定する者はいなかった。そこで、10月初めにその話を慎重に自分のYouTubeチャンネルで話した。反響は大きかった。 県知事選がスタートすると、「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏が立候補し、その政見放送で公用PCの中身を明らかにしたのは驚いた。選挙戦の最中に、ジャーナリストの新田哲史氏による百条委とマスコミの「もたれ合い」に関するスクープもあった。 筆者が自身や他のチャンネルで話した兵庫県知事に関する数本の動画の再生回数は700万回以上になった。立花氏の動画は100本以上で再生回数は1500万回以上となるなど、ネットでは盛り上がった。