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コーヒーの生産地に行ってわかった“サステナビリティ”の本当の意味

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時間が近づくにつれ、ほうぼうから人が集まってくる。大きな袋を頭にのせた人や、スクーターに大きな袋を積んだ人。みな美しい模様の布を肩にかけたり腰に巻いたりしている。老若男女、50人はいるだろうか。周辺を見渡しても家はほとんど見えないのに、いったいどこから集まってくるのかと驚く。みな到着すると、慣れたように袋を置いていく。 【コーヒー豆が出来上がるまで・集買の様子などの写真(全30枚)】

町から遠く離れた山中にある大きな家の1階。これからここで始まるのは、コーヒー豆の買い取りだ。 袋から豆を出し、まずは目で見て状態をチェック。そして重さを量る。合格基準の重さが定められていて、これより重いと乾燥が足りず、軽ければ古いとみなされる。基準の範囲内に入っていて品質が安定したコーヒーを買い取ることがポイントだ。この日はすべての豆が合格。どれも美しいぐらい粒がそろっている。

ここはペランギアン集買所。緯度は赤道よりほんの少し南、インドネシア・スラウェシ島トラジャ地方の山の中腹、標高約1500mにある村だ。ここの村長宅では、収穫期になると週に1回コーヒー豆の出張買い取りが行われている。日本のコーヒーメーカー、キーコーヒーがここトラジャで集買事業を始めた1977年から続いているという。

周囲は見渡す限りの山。トラジャ地方最大の町であるランテパオから険しい山道を登り、ようやくたどり着くような場所で、日本のコーヒーメーカーが40年以上もコーヒー農家から豆を買い取っているのだ。 「コーヒーで生活は良くなったんだよ」 村のまとめ役であるマルコスさんは、笑顔でそう話す。 「我々は“トアルコ・ジャヤ”にしか売らないんだ。彼らは、質の良いコーヒー豆を収穫するための栽培方法を教えてくれた。そして品質は上がり、いい値段で買ってもらっている。信用してるんだよ」 キーコーヒーがトラジャ事業のために設立したトアルコ・ジャヤ社。ここがコーヒー農家から豆を買い取り、集めた豆を日本に送っている。 この村の村長をつとめるユーノスさんもコーヒーを栽培している。 「コーヒーは昔から飲んでいたけど、トアルコ・ジャヤが来て仕事になったんだ。うちは米も作っているけど、それは自分たちで食べるため。仕事はコーヒーさ」 ここペランギアン周辺にはそうした農家が多い。畑や田んぼもやっているがコーヒーもやる。野菜や米はあくまで自分たちで食べるもの。コーヒーは貴重な現金収入だ。

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