「八十里越」開通へ交流の機運を 新潟・三条産米を使用 只見で焼酎造り始まる
只見町の合同会社ねっかは新潟県三条市産のコメを使った米焼酎造りを始めた。数年後には町と三条市を結ぶ交通不能区間・二八九号国道「八十里越」の開通が控えており、両市町の関係者は「両県の交流が深まる機運の醸成につながれば」と期待を込めている。 両市町に南会津町を加えた八十里越の沿線地域三市町は開通に合わせて観光などで連携を深めるため今年度から「越後・南会津街道観光・地域づくり円卓会議」を発足。リモートで住民代表の委員がこれまで二回にわたって会議を開き、観光施策などについて意見を交わしてきた。その中で委員から提案があったのが今回の米焼酎造りだ。 三条市の下田地区の農家ら関係者は二十六、二十七の両日、只見町を訪問。ねっかで、脇坂斉弘代表社員(46)と打ち合わせをするとともに同日から始まった仕込み作業に参加した。 米焼酎は来年二月の完成を目指している。同月開催予定の第三回円卓会議で委員が試飲し、名称などを決める。来春にはねっかや三条市の「道の駅 漢学の里しただ」で販売を始める計画。
材料となったコシヒカリを栽培した三条市の農家の目黒伸一さん(72)は「おいしい焼酎が生まれ、両市町にとっての特産品となってほしい」と話した。