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4月FOMCのMinutes-No less plausible

配信

NRI研究員の時事解説

はじめに

金融政策の現状維持を決定した4月FOMCでは、米国経済に関して慎重な見方を維持した。また、今後の追加緩和手段についても、いくつか具体的な案が提示された。

金融市場と金融システムの評価

執行部は、金融調節の総括と金融市場の評価を通じて、米国の金融市場が3月後半に比べ、FOMC開催時には総じて機能を回復し、安定を取り戻しつつあると評価した。具体的には、国債市場やAgency MBSの流動性、短期金融市場の金利水準、投資適格債の発行額、株価のボラティリティ等の面で顕著であるとした。 もっとも、市場では米国経済の先行きに対する不透明感が引続き極めて高く、従って社債のリスクプレミアムは一時より縮小したが依然として大きいほか、ハイイールド債やレバレッジローンの発行も再開したが低水準に止まっている点を指摘した。 また、銀行セクターが頑健性の高い状態で問題に直面したため、これまでのところ貸出需要の増加に対応できている点を評価した一方、4月の銀行貸出サーベイ(SLOOS)で、商工業(C&I)や商業不動産(CRE)向けのローンに対して与信スタンスを顕著にタイト化させたことに留意した。 借り手側に関しても、FRBによる一連の対応策にも拘らず、大企業では利益の減少と格下げのリスクが広範に高まっているほか、中小企業の資金調達環境は明確に悪化し、地方債のリスクプレミアムの拡大や発行額の減少も解消していないと指摘した。 FOMCメンバーも、大きな負債を抱えた非金融企業の信用リスクの高まりが銀行やその他の金融機関に与える影響に懸念を示すとともに、監督当局が銀行に対して、利益の社外流出を抑制させることで損失負担力を高めるべきと指摘した。 このほか執行部は、金融安定報告(FSR)と同様に、住宅ローンの支払い猶予に伴うサービサーへのストレス、低金利環境で収益性が低下している中でクレジット市場に大きく投資している生命保険、期間のミスマッチの大きい一部のMutual Fundなどの課題を指摘した。