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「親が死んだあとに多額の借金が判明」他人事じゃない相続の話

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幻冬舎ゴールドオンライン

相続財産は被相続人の生前に調べることが大切です。相続人の力だけで財産の特定を完了することは難しく、税務調査で申告漏れの指摘を受けて初めて認識したというケースも少なくありません。また、相続で受け継ぐ財産には、預貯金や不動産だけでなく債務も含まれます。被相続人が多額の借金を抱えていることを知らないまま相続してしまうと、最悪の場合は破産する可能性も…。※本記事は、税理士法人・社会保険労務士法人タックス・アイズ代表 五十嵐明彦氏の著書『親が元気なうちからはじめる後悔しない相続準備の本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部を抜粋し、被相続人である親自身が取り組むべき相続対策を解説します。

意外と多い…相続人が「本当に知らない」預金や不動産

親が亡くなり、実際に相続が発生したとき、みなさんがまずしなければならないのは、すべての相続財産(債務を含む)を特定することです。 遺産をどのように分けるかを決めるためにも、また相続税の申告をするためにも、まずは財産の特定をしなければなりません。 親御さんが遺言書を作成してくれていたとしても、そこにすべての財産が記載されているかどうかはわかりませんから、みなさんで財産を特定していかなければなりません。 これを事前に聞いていないなら、まずは自宅の金庫や貸金庫など、財産を特定するヒントとなりやすい場所を探したり、親に届く郵便物などから銀行、証券会社、保険会社を特定したり、タンスや机など重要なものがしまってありそうな場所からあたりをつけていくことになります。 銀行や証券会社などの金融機関は、相続人が問い合わせをしに行けば、その金融機関と取引していたかどうかを教えてもらうことができます。 たとえば、家に残されているものや郵便物から「この銀行のこの支店に口座がありそうだ」ということがわかったら、直接問い合わせに行けば確認をしてもらえます。 もし取引があった場合には、「残高証明書」というものを発行してもらってください。残高証明書の日付は、相続発生日(つまり親が亡くなった日)になります。 残高証明書があれば預金の残高はわかりますが、その他の財産を探したりするために、亡くなった日以前の取引履歴も一緒に依頼するといいでしょう。 お金の流れをつかむことによって、たとえばほかの金融機関にお金を振り込んでいることがわかれば、ほかの金融機関の口座が判明したり、毎月同じ人から入金があれば、他人にお金や不動産を貸していることもわかるかもしれません。 残高証明書や入出金の履歴は、金融機関によって手続きに必要な書類や申請の方法が違います。戸籍謄本や印鑑証明書などが必要な場合が多いですが、まずは手続きをするにあたって、何が必要になるかを金融機関に問い合わせて確認しましょう。 不動産については、権利証や登記簿謄本などがあればいいのですが、もし細かいことがわからなければ、不動産があると考えられる市区町村役場に行って、「名寄帳(なよせちょう)」を交付してもらってください。 この名寄帳によって、親の名前で登録されている不動産があるかどうかを確認することができます。名寄帳は固定資産税を課税するために、各市区町村が不動産の一覧表を作成しているもので、申請すればすぐに発行してもらえます。 相続税の税務調査が入って、相続人が本当に知らない預金や不動産が出てきて、申告漏れを指摘されることもありますから、相続人が存在を知らずにそのまま放置されている財産というのは意外と多いのかもしれません。財産の調査にこれで十分ということはないのでしょうが、できる限り手を尽くすようにしてください。

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