『GTO』元暴走族教師、鬼塚はなぜ市場価格300万の高額絶版車「カワサキ Z2」に乗っているのか
元暴走族の男、鬼塚英吉が名門学校に教師として赴任し、校内の問題を常識外れな方法で解決していく作品『GTO』。『週間少年マガジン』(講談社)で1997年~2002年まで連載され、後にアニメ化と実写化もされました。 【関連画像10枚】鬼塚の愛車「カワサキ Z2」とは? メーター、エンジンなど細部まで写真で解説! 中でも実写化はその人気の高さから1998年の『GTOドラマスペシャル』、1999年の『劇場版GTO』、2012年~2013年の『GTO』(リメイク版第1シリーズ)、2014年の『GTO』(リメイク版第2シリーズ)と複数回行われ、1998、99年版では俳優の反町隆史さん、2012年からのリメイク版では人気男性アイドルグループ「EXILE」のAKIRAさんがそれぞれ主人公の鬼塚を演じました。
鬼塚英吉の愛車はカワサキ・Z2
そんな大人気漫画『GTO』の主人公・鬼塚は、生徒の危機にバイクで駆けつける姿が印象的。彼の愛車はなんとカワサキ Z2(750RS)だと作中で公言されています! Z2といえば、1973年3月、900スーパー4(Z1)の国内版として発売されたカワサキの名車で、2021年現在では中古車価格が300万円を超えることも珍しくない超高額人気絶版車です。 そんな超高級車を事も無げに通勤で使う鬼塚、ただ者ではなさそうです。(正確には、彼は学校に住んでいるので、彼のZ2は普段は学校に駐めてあるのですが……)。
カワサキ・Z2は暴走族向きのバイクではない?
しかし、ここで引っかかる点があります。 「元暴走族」という設定の鬼塚ですが、Z2はあまり暴走族向けのバイクではありません。設定上、彼がヤンキー時代を過ごしたとされる1990年代の初期でも、人気絶版車としてZ2の市場価格(フルレストア車の場合)は既に高騰。高級車扱いされています。なので、無茶な乗り方をしたり、ブンブンとコールを切ったりするようなバイクではありませんでした。 それなのになぜ、彼は愛車としてZ2を選んだのか……。そう、彼にはこのZ2に乗らなければならない理由があったのです。 その理由を紐解くには、作中で明かされる彼の少年時代に遡る必要があります。この記事では、鬼塚と彼のZ2にまつわる壮絶な物語を見ていきましょう。