65歳以上無職夫婦世帯「1ヵ月の家計収支」＆「平均貯蓄額」はいくらか。働き方ごとの「国民年金と厚生年金」の年金額例も紹介
「働くシニアも含めた」65歳以上全体の貯蓄額の平均はいくら？
総務省統計局の「家計調査報告（貯蓄・負債編）-2023年（令和5年）平均結果-（二人以上の世帯）」より、世帯主が65歳以上の全体の貯蓄を見ていきましょう。 ●「勤労世帯・無職世帯」を含めた65歳以上の貯蓄額（平均・中央値） ・平均:2462万円 ・中央値:1604万円 65歳以上世帯の貯蓄額は平均2462万円、中央値は1604万円となっています。 なお、貯蓄が2500万円以上の世帯は34.1％を占める一方で、貯蓄300万円未満の世帯も15.2％存在しており、これは貯蓄額の二極化を示しています。 現在、65歳以上の人が一定の収入を得ると年金が減額される仕組みの見直しが検討されていることから、貯蓄の重要性が今後さらに増す可能性があります。 次章では、「65歳以上無職夫婦世帯」の1ヵ月の家計収支について見ていきましょう。
65歳以上無職夫婦世帯「1ヵ月の家計収支」は？実は毎月約4万円の赤字に
続いて、総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年（令和5年）平均結果の概要」を参考に、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支を見ていきます。 ●シニア世帯の毎月の平均的な収入 ・収入合計:24万4580円 ・うち社会保障給付（主に年金）21万8441円 ●シニア世帯の毎月の平均的な支出 ・消費支出:25万959円 ・うち食料:7万2930円 ・うち住居:1万6827円 ・うち光熱・水道:2万2422円 ・うち家具・家具用品:1万477円 ・うち被服及び履物:5159円 ・うち保健医療:1万6879円 ・うち交通・通信:3万729円 ・うちその他:5万839円 ・非消費支出:3万1538円 支出合計28万2497円 ●シニア世帯の毎月の平均的な収支・赤字額 平均的な収入合計は24万4580円で、支出合計は28万2497円となり、毎月約3万7916円の赤字が生じています。 老後、年金だけで生活する場合、この赤字は貯蓄から補填する必要があります。 なお、本章で紹介した平均的な夫婦の年金は「21万8441円」となっていますが、実際には現役時代の報酬や加入期間によって個人差があることに留意が必要です。 次章にて、現在の厚生年金と国民年金の具体的な金額について見ていきましょう。
