放課後デイサービス事業者が給付費を不正受給 京都市が1億2000万円の返還求める 定められた人員配置基準に満たさず
京都市で放課後等デイサービスを提供する2事業者が、条例で定められた人員の配置基準を満たさずに不正に給付費を請求していたなどとして、市は指定取り消しなどの行政処分をしたと発表しました。あわせて市は、加算金などを含む計約1億2000万円の給付返還を求めています。 指定取り消しなどの行政処分を受けたのは、同じ人物が代表を務め、市内で7つの放課後デイ施設を運営している「一般社団法人京都府あおぞら会」など2つの事業者です。 市によりますと、7つの施設のうち2つでは、市の条例で配置が定められている「専任かつ常勤の児童発達支援管理責任者」を置いていないのに、適正に配置していると装い、給付費を不正に受給していたということです。 また、5つの施設では定員を超える利用者がいたにもかかわらず、「定員超過利用減算」を免れる目的で、利用者を少なく見せかけていたといいます。 市は2施設を指定取り消しに、ほかの5施設を3ヵ月から6ヵ月間、新規利用者の受け入れを停止させる行政処分としました。 あわせて事業者に対し、給付した金額に加算金などを加えた計約1億2000万円の返還を求めるとしています。 「一般社団法人京都府あおぞら会」は、「旧経営陣らが市に対して虚偽報告を行い、不正請求をした」、「現経営陣は各不正行為を秘匿されたまま、去年11月に法人を譲り受け、今年2月に初めて行政処分に関する事実関係を知った」、「すでに旧経営陣との間で訴訟が係属しており、今般の処分の決定を踏まえて、法人として旧経営陣に対するさらなる法的措置を進めている」などとするコメントを、11日付で発表しています。
ABCテレビ