渡辺裕之さん、実弟が明かす“最後のだんらん” 元気な様子で故郷の特産品・干し芋を食べながら
故郷・茨城県の特産品である干し芋を食べながら…
俳優・渡辺裕之さん(享年66)が自宅のトレーニングルームで倒れているのを、妻の原日出子さん(62)が見つけたのは5月3日のこと。そのまま帰らぬ人となったのはすでに広く報じられた通りである。 【写真8枚】弟・幹夫さんが撮影した、最後に会った時の「渡辺裕之」 このときは元気そうに見えたという ***
原さんが10日に発表したコメントによれば、渡辺さんはコロナ自粛が始まったころから、先行きの不安を口にするようになり、考え込むことが増えたという。 病院に通い、薬を飲むことで快方に向かっているように見えたこともあったものの、「少しずつじわじわと」心の病は渡辺さんを蝕み続けてしまい、「大きな不安」から抜け出せなくなった、と原さんは述べている。 渡辺さんはリポビタンDのCMに11年間出演し、“ファイトー! イッパーツ!”の名フレーズでお茶の間の人気者に。以降、映画やドラマなどに精力的に出演した。元気なスポーツマン、というイメージが強いだけに、今回の死は衝撃が大きかった。 プライベートでは、ドラマの共演が縁で原さんと1993年に結婚。芸能界屈指のおしどり夫婦として知られ、映画でも二人揃って“夫婦役”を演じるほどだった。
「決してまわりに迷惑をかける人間ではないです」
還暦を過ぎても若い時と同じスタイルを保っていた。その性格について実弟の幹夫さんはこう語る。 「決してまわりに迷惑をかける人間ではないです。自分の体には人一倍気を使っていて、ランニングなども欠かさなかったですから」 昨年2月、突然渡辺さんはふらりと幹夫さんのもとを訪れ、それが、結果的に最後のだんらんとなった。このときはいつもと変わらず元気だったという。 原さんのコメントによれば、治療で元気を取り戻したように見えた時期もあり、また亡くなる前日にはゴルフ番組の収録に向けて動き回っていたという。それだけに心の病というものの難しさを感じさせる死でもあった。 ■相談窓口 ・日本いのちの電話連盟 電話 0570-783-556(午前10時~午後10時) https://www.inochinodenwa.org/ ・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター) 電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226) https://www.since2011.net/yorisoi/ ・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談 電話0570-064-556(対応時間は自治体により異なる) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html ・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧) https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php
「週刊新潮」2022年5月19日号 掲載
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