<ゴジラ>アニメ「ゴジラ S.P」の挑戦 「見たことがないものに」 ジェットジャガー登場の秘話も
怪獣映画「ゴジラ」の完全新作のテレビアニメシリーズ「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」が4月1日からTOKYO MX、BS11ほかで放送される。「ゴジラ」は、海外制作のテレビアニメシリーズや日本制作の劇場版アニメはあったが、日本制作のテレビアニメシリーズは初めて。「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」などの高橋敦史さんが監督を務め、芥川賞作家の円城塔さんがシリーズ構成、脚本を担当するなど豪華スタッフが集結した。謎多きストーリー、懐かしのジェットジャガーの登場など放送前から大きな話題を呼んでいるが、“新しい”アニメ「ゴジラ」は一体どんな作品になっているのだろうか? 高橋監督に聞いた。 【写真特集】アニメ版ゴジラの姿も 衝撃! 超話題作 「ゴジラ S.P」ビジュアル一挙解禁
◇ゴジラは振り幅がある
「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」は、女性研究者の神野銘、男性技術者の有川ユンが人類に訪れる未曽有の脅威に対して、周囲の人間たちと共に挑む。手描きアニメとCGのハイブリッドで、「僕のヒーローアカデミア」などのボンズ、「宝石の国」などのオレンジが制作する。Netflixでも配信中。
「ゴジラ」は第1作が1954年に公開された超人気シリーズだ。制作にあたり、制約も多そうではあるが、高橋監督がオファーがあった際、「自由な発想で制作してほしい」と伝えられたという。
「最初、ゴジラであれば何をやってもいいくらいの話だったんです。逆にそれが難しい。卵料理だったら何でもいいと言われても困りますからね。フレンチなのか和風なのかくらいの方向性が分からないと難しい。本当にいいんですか?と話をしてました」
自由な発想と言っても方向性を決めなければいけない。高橋監督は、これまでの作品を復習しながら、「ゴジラ」を見つめ直した。
「自分の中に『これこそ、ゴジラだ!』というものもあったわけではなかったんです。一通り見直したのですが、やっぱりバリエーションがすごくあるんですね。一貫性のあるキャラクターというわけではなく、振り幅がある。デザインも結構変わっています。それでもゴジラという概念が存在している。だから、何をやってもいいかな?と。ただ、本当に何をやってもいいわけではなく、ゴジラという概念がある。そこが難しい。平均を取ったからといって面白くなるわけではないですし」