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キンモクセイが幅広い年代から愛される理由 3日間に渡る無観客ワンマンライブから感じたこと

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リアルサウンド

 2001年にメジャーデビューし、当時弱冠25才でありながら“ポピュラーミュージックグループ”として、70年代以後のシティポップやニューミュージック、歌謡曲を彷彿とさせる高いクオリティの楽曲を次々と発表し、幅広い年代に愛されていたバンド・キンモクセイ。デビュー翌年にリリースした「二人のアカボシ」のヒットで、『NHK紅白歌合戦』にも出場したが、2008年に活動を休止。活動休止して以降もメンバーは音楽を辞めることなく、各々で音楽活動を続けていたその10年後、満を持して2018年にバンドとしての活動を再開した。昨年2019年には、約11年ぶりであるワンマンライブと、約14年ぶりのオリジナルアルバム『ジャパニーズポップス』のリリースをもって、完全復活を遂げた。そして、2020年の本夏、『キンモクセイ ちゃんとした配信 2020』と題した、3日間に渡る無観客ワンマンライブを配信。それぞれのテーマ性を持った3日間のライブを、“キンモクメイツ”としてレポートしていきたいと思う。 キンモクセイ【写真】  ライブ配信初日である8月27日は、The Beatlesを彷彿とさせる“ルーフトップコンサート”を掲げ、彼らの地元に近い町田駅は駅すぐのライブレストラン・まほろ座 MACHIDAのビル屋上で演奏。抜けるような夏の空の下で演奏された、代表曲「二人のアカボシ」や復帰第一作目の「セレモニー」など全7曲を、各メンバーのインタビュー映像と交互に放送した。「自分たちにとって“キンモクセイ”とは?」という質問には、「やっぱり青春ですよね」(伊藤俊吾/Vo,Key)「いわゆる友達というわけでもないけど、ずっと近くにいる不思議な存在」(張替智広/Dr)「楽器を始める前から一緒に育ってきて、一緒に作ってきたグルーヴで、家みたいな場所」(白井雄介/Ba)「やっぱり友達ですよね。スタートがそうで、遊びの延長線上だったんです」(後藤秀人/Gt)「活動を共にしていない時もずっと気にしてるし、一度組んだ以上は(刺青みたいな)消せないもの」(佐々木良/Cho,Gt)と語る。そのほか、活動再開後のペースについてや、40代となった自分たちの年齢についても赤裸々に明かし、現在の心境が言葉を通しても、演奏を通じても垣間見れるドキュメンタリーのような1日目の配信となった。  配信2日目の9月5日は、『キンモクセイとお話しよう! 突撃テレフォン配信ライブ~元気爆発20代~』と題して、デビューから活動休止までの20代の頃に発表された楽曲を中心とする、キンモクセイ初の生配信ライブが行われた。この日も会場はメンバーの佐々木が従業員としても働く、町田・まほろ座にて行われた。普段のステージではなく、客席をステージとして使用したセッティングとなっており、メンバーが円を描くように向かい合い、設置されたモダンな家具や絵画がシックな照明と共に雰囲気を醸し出す。初日同様、「二人のアカボシ」でスタートし、ディスコ調の「車線変更25時」やナイアガラサウンドである「七色の風」、アニメ主題歌としてヒットした「さらば」など、惜しむことなく20代の代表曲が次々と披露される。  20年弱の時が経っても楽曲は色褪せることなく、そればかりか演奏や、歌詞と歌詞の間に、各メンバーの人生経験が溢れ出るように、深みや説得力が増していた。ホーンやストリングスがないシンプルなバンド編成は、彼らの職人的な高い演奏技術と、ボーカル・伊藤のセンスあるソングライティング能力をより際立たせる。カメラワークは普段じっくり見ることができない演奏中の手元も映し出し、自宅にいながら“最前列”で観ることのできる贅沢さを物語っていた。チャット欄は、まほろ座のスタッフも含め、リスナーの書き込みで盛り上がっており、過去に佐々木が運営していたHPの“掲示板”を思い出させた。

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