レッドブル「彼らのポテンシャルは危険」とまだまだメルセデスへの警戒解かず
2022年シーズンのF1は、レッドブルとフェラーリがここで優勝争いを繰り広げ、メルセデスはこれに加わることができていない。しかしレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、依然としてメルセデスのポテンシャルを危険視している。 【ギャラリー】ミナルディF1全マシン……「愛すべき”弱小”チーム」 現時点でドライバーズランキングをリードしているのはレッドブルのマックス・フェルスタッペン。メルセデス勢はそこから大きく引き離され、ジョージ・ラッセルが41ポイント差のランキング4番手、ルイス・ハミルトンが75ポイント差のランキング6番手となっている。 メルセデスは今年、極端に小型のサイドポッドを備えたマシンを投入し周囲を驚かせたが、マシンは他チームよりも酷いポーパシングに悩まされ、パフォーマンスを発揮しきれずにいた。 ただマルコはメルセデスに関して、スペインGPで投入されたアップデートにより、マシンのポテンシャルを引き出しつつあるように見えるため、警戒していると語る。 「メルセデスはハミルトンとラッセルのふたりが、フリー走行、そしてレースでも信じられないほどの速いラップを見せている」と、マルコはmotorsport.comに語った。 「(その速さが)継続的なものではないため、我々にとっても、ラップタイムがどこから来ているのかを解明するのは難しい。メルセデスに近い人物からも、彼らもあまり分かっていないと聞いている」 「しかし危険なのは、ポテンシャルがそこにあるように思えるという所だ。レース距離で彼らがひとたびそれを呼び覚ますことができれば、彼らはすぐそこか、もしくは(我々の)前方にいるだろう」 マルコは、メルセデスの2022年シーズンの苦戦は”ブラフ”だと思うかと訊かれると、それは否定する。 「いや、ブラフではない」 「ブラフというのは、彼らがエンジンにアドバンテージを持っていた時のようなことを言う。昨年の彼らは、かなりのブラフをかましていた。だから今、私はそういう風には思っていない」 「そして、この(2022年型)マシンの本当に速い部分を理解するのは、信じられないほど難しい……彼らもある部分で最速でも、それが長く続いていないだろう」 「なぜそこで変わってしまうのか、なぜそのまま走り続けられないのか……これは神に感謝すべきかもしれないが、彼らにはまだその問題がある、そういうことだと思う」 また2022年型マシンは、多くのチームが最低重量を下回ることに苦しんでいると伝えられている。メルセデスもレッドブルと同じく最低重量を5kgほど超過していると見られているが、マルコによるとフェラーリは最低重量ギリギリに来ているという。 「思うに、フェラーリは限界スレスレのはずだ」 「ポジティブなこととして、我々は最低重量に達するまで、”(削減できる)タイムを残している”ということでもある」 「一晩でそれを行なうことは無理だがね」
Charles Bradley