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プーチン氏、地元の支持率低下 長期続投めぐる国民投票直前

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The Telegraph

【記者:Nataliya Vasilyeva】  ロシア・サンクトペテルブルク市内でコーヒーショップを経営するアレクサンドル・コノバロフ氏は「違法に」入れたコーヒーを飲みながら、これまでウラジーミル・プーチン大統領を20年間にわたって支持してきたと話す──。  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐるプーチン大統領のロックダウン(都市封鎖)政策に抗議の意を示すため、あえてコーヒーショップを閉めずにいるというコノバロフ氏は、同郷のプーチン大統領に初めて失望したことを打ち明ける。プーチン氏が生まれ育った場所はコーヒーショップから数キロしか離れていない。  英日曜紙サンデー・テレグラフの取材に対して「これまでずっとプーチン氏に投票してきた」「でも自分に問題が降りかかるまでこの国で何が起こっているかまったく理解してなかったと認めざるを得ず、今は恥ずかしい思いだ」と語った。  ロシアでは1日、憲法改正の是非を問う国民投票が実施され、この中には、プーチン大統領が少なくとも2036年、つまり83歳になるまで続投できるようにする条項も含まれている。賛成多数の場合、ソビエト連邦が崩壊して以降で最大の改憲となる。  5月、プーチン氏の支持率は過去最低の59%に下落した。特に新型ウイルスの被害が大きかった地元サンクトペテルブルクでの支持率は大きく落ち込んだ。  それでも国民投票で賛同が得られずに目算が狂うことはほぼないだろう。票の売買や投票所での不正行為とも相まって、プーチン大統領は十分な支持を得て安定した勝利を納めるだろう。  67歳のプーチン氏は、サンクトペテルブルク最高峰の大学で法律を学び、卒業後は旧ソ連の国家保安委員会(KGB)でキャリアを築いた。ソ連崩壊後はすぐに革新派のサンクトペテルブルク市長の下で働いた。  プーチン氏の出身地サンクトペテルブルクは、旧ソ連時代にレニングラードと呼ばれた。第2次世界大戦中は多くの犠牲者を出す包囲戦が行われた場所だ。それから10年とたたずに誕生したプーチン氏は、荒れ果てたかつての帝都の無秩序な環境の中で育った。  その後、プーチン政権発足から20年、人口500万人のサンクトペテルブルクには多額の予算が投じられ、町の様子はがらりと変わった。  今では、世界に誇るエルミタージュ美術館の他に現代美術シーンも活気づき、またヨットツアーや町を象徴する運河沿いの豪華なレストランもある。  しかしこのロシア第2の都市では、今年3月から始まったロックダウン政策の影響により、これまでの繁栄が消えてなくなってしまうと危惧(きぐ)する声が上がっている。  観光業に携わる多くは政府からの支援がまったくない状況で、自助努力を強いられている。ロシア経済の2000年代の成長を見てきたコノバロフ氏は、新型ウイルスが感染拡大する中、支援を約束していた政府がその約束を守らなかったことに失望した。 「(プーチン氏の)うその数々を容認できない。もう出馬しないと言っていたのに、今は(大統領)任期の制限を撤廃しようとしている」

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