「おじさんが、守ります」子どものプラモへの〝悪口〟に愛ある声明文 「親が作ったんだろう」に怒った理由
子ども向けのプラモデルコンテストで、主催者が出したある声明文が話題になっています。作品に投げかけられた「親が作ったんだろ」という言葉を受けて、出された「プラモデルを作っているお子さまたちへ」というメッセージ。投稿した男性に話を聞きました。(withnews編集部、松川希実) 【画像】声明全文はこちら。「おじさんが、守ります」と言わせた、子どもたちのプラモ
プラモデルを作っているお子さまたちへ
話題になった声明文は「こどもプラモコンテスト21」の公式ページで、1月14日に投稿されました。 声明文によると、子どもたちの「参加作品」をSNSで紹介していく中で、こんな言葉が投げかけられたのが発端でした。 「親が作って、こどもの名を借りて投稿している」 「(制作に使用されているツールは)小学生が使うのは間違っている」 この言葉について、主催者は「根拠なき発言が外部の第三者から、お子さまの作品に向かって突きつけられる現状は、主催者としてもイチ模型人としても、また小学生の子を持つ者としても、ただひたすら悲しいことであります。今後、このようなことがないよう、また発生してもお子さまや保護者さまが悲しい思いをしないよう、ここに主催者として声明を出させていただきます」と前置きし、子ども向けに次のようなメッセージを載せました。 <プラモデルを作っているお子さまたちへ インターネットの中には、本当のことを見ないで好き勝手に人の悪口をいうおとなが、ほんのちょっとだけいます。 悪口というのはとても強い言葉です。そのため、とても目立ってしまいます。 だから、インターネットや、知らないおとなの人のことを、みんな怖く思ってしまうかもしれません。 そんな世の中にしてしまったのは、わたしたちおとな全員です。ごめんなさい。 悪口を言うおとなはほんのちょっと。 プラモデルが好きなおとなの中には、悪口を言わない良い人のほうがいっぱいいます。 でも、ほんのちょっとでも、自分が楽しく作ったプラモデルの悪口を言われるのはイヤですよね。 このお手紙を書いているわたしは、51歳のおじさんです。 みなさんと同じようにプラモデルが好きで色々作っている、小学校2年生の女の子のお父さんでもあります。 そんなおじさんが、みなさんにお約束します。 悪口を言うおとなを今すぐいなくするのは、おじさんの力が足りなくてむずかしいです。 そのかわり。 悪口を見つけたら、おじさんがそのおとなに、ちゃんと説明します。 ちゃんと話をして、わかってもらえるようにがんばります。 みなさんの、プラモデルを作ったり好きな色にするのが楽しいその気持ちと、作ったプラモデルをみんなにじまんする場所は、おじさんが必ず守ります。 悪口を言うおとなのことはおじさんにまかせてください。 そしてみなさんは、プラモデルを楽しく作って遊んで、それをみんなにじまんしてください。 (後略) ――「こどもプラモコンテスト21」のサイト> この声明文について、ツイッター上では「こういう善良な大人がいるから、世界は秩序で保たれている。ありがとうございます」「大切な人の大切な場所を守れるようになりたい」「目頭が熱くなった」「自分もこんなおじさんになれるように人間力を磨いていこうと思う」などのコメントが寄せられ、注目を集めました。 声明文が拡散され、コンテスト公式サイトへの閲覧者が急増したため、サーバーに負荷がかかり、サイトが一時的に見られないほどの事態になりました。