基地完成は3年遅れ…重機転落死など事故相次ぐ馬毛島 国が安全管理体制を強化、事故詳細は明かさず
鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転を伴う自衛隊基地整備を巡り、防衛省は13日、県や種子島1市2町に4月以降、報告した発生事故の件数は約10件だと明らかにした。作業員による種子島内での交通事故なども含むとしたものの内容や詳細は示さなかった。 【写真】〈馬毛島の変化を写真で比べる〉北側上空から見た馬毛島。左は2023年1月12日撮影、右は24年1月8日撮影=いずれも本社チャーター機から
野党国会議員でつくる「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」が国会内で開いた関係省庁ヒアリングで、担当者が報告した。 馬毛島では10月、スリランカ国籍の男性が重機運転中に穴に転落し死亡する事故が発生。11月にも輸送船から船員男性が海に投げ出されけがをするなど事故が相次いでいる。国土交通省担当者は「安全管理に関する人員を死亡事故発生前の15人から27人体制に増員した」と説明した。 防衛省は9月、基地の完成時期が当初計画より約3年遅れの2030年3月末を見込むと発表した。立憲民主党の川内博史議員(衆院鹿児島1区)は当時の防衛相に工期延長の可能性が説明された時期を確認。担当者は「7月中旬、工事完了時期が29年度末になる可能性があるとの報告をした」と答えた。
南日本新聞 | 鹿児島