除菌率99.9%や抗菌性が持続する製品も! 除菌・抗菌に優れた「まな板」3選
合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの調理道具を徹底比較。今回は「まな板」について紹介します。品質が良く、使いやすいのは当たり前。さらにメンテナンスを繰り返すことで長く使えるものが人気です。特に「抗菌・除菌」という機能を持つ製品の注目度が高くなっています。昔から使われている抗菌作用がある木製が見直され、定番の木製まな板に最新の技術で抗菌性が加えられたものや、今までなかった素材も登場しています。今回は、大きな3つの流れをけん引するまな板を紹介します。 【写真で紹介】除菌・抗菌に優れたまな板の最新トレンドをリードする3製品
■煮沸除菌できる高級シリコーン製まな板
まな板の素材としては珍しいシリコーン製の製品が登場しました。シリコーンといえば、一時期電子レンジで簡単に調理できるシリコーン製の鍋がブームになったことがありましたが、今回登場したまな板は、調理道具にはあまり使われたことがなかった高級なプラチナシリコーン製。哺乳びんの口や、医療用の道具に使われている素材で、プラチナを触媒としています。ゴム特有のにおいもほとんどないのが特徴。 驚いたのは除菌の方法です。くるっと丸めて、鍋で煮沸したり、電子レンジでチンしたりすることで、しっかりと除菌(除菌率99.9% 日本ラボテック調べ)ができるのです。厚みが5ミリなので、丸めるのは簡単。さらに高温で煮沸しても曲げくせがつきにくく、反り返ることもないので長く使えます。 実際に1カ月ほどずっと使用したのですが、シリコーンなのにしっかりしていて厚みもあるので、包丁のあたりが良く、食材を問題なく切ることができます。音を吸収するため、包丁の音も響かず静か。家族が寝静まった夜中に使ったとしても、うるさいといわれることはないでしょう。ゴムなので、食材がすべらず、切りやすいんです。改めて良い商品だと思いました。
■木製なのに、半永久的に抗菌性があるまな板
トラモンティーナは、創業110年のブラジルの総合料理道具メーカー。ブラジリアンバーベキューのシュラスコ関連の道具が豊富なことで知られています。強度と耐久性のあるタイガーウッド製のカッティングボードは、トラモンティーナを代表するシュラスコシリーズのひとつ。 一見、普通の木製カッティングボードですが、これは、半永久的な抗菌加工が施されているもの。その技術がすごいんです。 まな板(カッティングボード)は、まず木材を乾燥させなくてはいけません。この段階でまな板の品質が決まります。乾燥が中途半端だと加工途中で割れたり、反り返ったりすることもあります。とても時間がかかる作業なんです。 シュラスコ カッティングボードは、木材を乾燥させた後に、抗菌剤を塗布してしみ込ませ、それからまた乾燥させるという工程を何度も繰り返して作られています。何度も繰り返されることで、抗菌剤が木材の中まで浸透しているので、表面を削っても抗菌性は持続するということなのです。 1カ月間、わざと洗って少しの間放置したり、湿度の高い環境に置いたりして試したのですが、黒カビなどはつきませんでした。 ローストビーフなど、塊肉の調理におすすめです。そのままプレートとしてテーブルに置いても、木目が美しいのでおしゃれに決まります。