緑魔子、巨匠・増村保造監督を語る。「インテリでシャイ。六本木でステーキごちそうに」
女優の緑魔子(80)が7日、東京・国立映画アーカイブで開催中の「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」の特集企画「生誕100年 増村保造新発見!~決断する女たち~」でトークイベントを行った。 緑は同監督の「盲獣」(江戸川乱歩原作、1969年)に主演。ファッションモデルの主人公がある日、家に呼んだ盲目のマッサージ師に誘拐され、奇怪な地下室に監禁されて話は展開していく。55年前を振り返り、「撮影が始まったのが1月で寒くて寒くて。撮影が終わって監督から『寒い思いをさせてごめんね。』と謝られ、六本木でステージをごちそうになりました」と懐かしげ。 そして「インテリでシャイでエゴイスティックだった監督。映画が当たらなくてかわいそうでしたね。でもいま見直されているということは、描く内容が(時代的に)早過ぎたのかな」と分析。また半世紀以上たって「この作品に原作があったんですか?」とびっくりした様子。「でもこの映画で監督は何を言いたかったんですかね。ご覧になった方でよく分かった人がいたら教えてほしいです」と少女のような澄んだ声で語っていた。
報知新聞社