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5000人の島 コロナ緊張 院内感染に住民「家族心配」「来島自粛呼び掛けて」 鹿児島・与論町

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南日本新聞

 与論町で新たに11人の新型コロナウイルス感染が確認された23日、島民の間に不安や動揺が広がった。島内唯一の総合病院である与論徳洲会病院職員の感染確認をきっかけに拡大し、院内感染がさらに深刻化する可能性もある。「入院中の家族が心配」「感染拡大を食い止めて」-。元々ぜい弱な離島の医療体制が一気に崩壊する懸念もあり、人口5千人の島は緊張が高まっている。  90代の祖母が徳洲会病院に入院している同町茶花の自営業女性(39)は「一番心配していたことが起きた。これ以上感染者が増えたら誰が患者を診るのか」と不安そうに話す。病院からは連絡がなく「祖母が感染しないよう祈るしかない」。  同町麦屋の60代の自営業女性は96歳の母親に会いに連日足を運んでいたが、21日から面会できなくなり困惑する。「院内の消毒や医療従事者の検査を徹底し、感染拡大を食い止めて」と注文した。  同町立長の自営業女性(67)は「怖くてしばらく病院に行けない」とし「町は独自に来島自粛を呼び掛けてでも住民の命を守って」と訴えた。

 感染拡大を受け、同町の山元宗町長(76)は同日夜、町内放送で経過を説明。「予想を超える発生状況に危機感を感じている。医療機関や物資には限界がある。感染予防に一人一人がこれまで以上に取り組む必要がある」と呼び掛けた。  町によると、医療従事者は家族と離れ、町営住宅などから出勤。町職員の島外出張は当分の間とりやめた。島内の観光業者と協議の上、来島自粛を呼び掛けるかどうかも検討するとしている。  4連休初日の島内には多くの観光客が訪れている。福岡市から来た男性会社員(39)は「マリンスポーツを楽しみにしてきたが予定が狂った。安全だと思って来たので驚いた」と困惑した様子。  島内の宿泊関係者の女性(50)は「来てほしくても、来てくださいと言えない状況」と嘆き「来島者の中には解放感からかマスクを着けない人も散見される。自分の身と周囲の人を守るため最低限の感染防止策をお願いしたい」と話した。

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