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利益の90%を寄付しているブランド「ナインティパーセント」の生産背景。

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VOGUE JAPAN

ロンドンを拠点に2018年にスタートしたナインティパーセント(Ninety Percent)。その名前は、配当可能利益の90%を慈善活動への寄付や生産者に分配していることに由来する。資本主義の新しい考え方をベースに、モードなデザインを生み出す背景に迫る。

バングラデシュ出身のシャフィク・ハッサンと、パートナーであるイギリス人パラ・ハミルトンが出会ったのは1988年。もともとクラフツマンシップやオーガニックフード、環境問題などに関心が高かった2人は、90年代後半から「地球最優先」という価値観でバングラデシュの縫製工場を経営していた。H&Mや老舗百貨店などに服を納めるうちに、大企業のビジネスのやり方に疑問をもつようになる。現在のファッション産業のビジネスモデルは搾取的ではないか? 利益を分け合えば周りの人々をエンパワメントできるのでは? そこで2018年に誕生したのが、ナインティパーセント(Ninety Percent)だ。 クリエイティブディレクターは元NET-A-PORTERのバイイングマネージャー、ベン・マシューズ。ジャカードニットのジャンプスーツやタイダイ染めのフーディ、テンセルジャージーのドレスなど、シンプルながらボディラインがきれいに見えるワードローブを提案している。

購入者は支援したい団体の指定が可能に。

ブランドの最大の特徴は、配当可能利益の90%を慈善活動への寄付や生産者に分配することだ。「ナインティパーセント」というブランド名も、この再分配制度に由来する。 製品の取り扱い表示のタグには10桁の番号が書かれており、これを使って公式サイトの投票ページから支援先を選ぶことができる。現在の支援先は東アフリカの野生生物を守る「Big Life」、貧困女性を支援する「BRAC」、子どもたちを支援する「Children's Hope」や「War Child UK」、野生動物違法取引と密猟の撲滅を目指す「WILDAID」の5団体。1つに絞れない人には「すべての活動を支援する」という選択もある。 利益の80%は寄付へ、5%は生産者たちへ、5%は経営チームに分配され、ステークホルダーには10%が配当となる。自分が支払ったお金をどのように使ってほしいか、購入者は社会的な問題をより身近なものとして考える機会となるだろう。

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