50代閉経前の生理ってどんな感じなの?<医師が解説>
生理の量が増えたり減ったり、間隔がバラついたり、ダラダラ続いたり、閉経前の生理の状態は人それぞれ。どういうメカニズムで起こるのかを産婦人科医の善方裕美先生が解説。 【写真】アラフィー世代の更年期
【ドバドバ型】(出血量が増える)
「ここ数年、経血量が今までにないくらい増えて夜用ナプキンでも頻繁に替えないといけない状態。漏れないかヒヤヒヤ」(49歳・主婦)、「生理の出血量が増えて、服を汚してしまうこともあって困る」(50歳・会社員)。 「更年期にはエストロゲンの分泌量が乱高下し、多く分泌されると出血が増えることが。ただ、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気がある可能性もあるので、続くようなら婦人科へ」
【ダラダラ型】(量は少ないけど、なかなか終わらない)
「最近、経血量は少なくなったけれど、ダラダラと10日以上続きます」(48歳・主婦)、「今までは4~5日で終わっていた生理が、近ごろ、1週間とか、長いと2週間も続くことがあってしんどいです」(51歳・会社員)。 「子宮内膜を保つエストロゲンとプロゲステロンの分泌量がアンバランスになるため、子宮内膜がうまく保てずにバラバラとはがれると(破綻出血)、生理がダラダラ続くのです」
【ジェットコースター型】(周期も量も毎回まちまち)
「2カ月生理がこないと思っていたら、ある日きて大量出血。そして終わったと思ったら2週間後にまた生理がきて、今度はおりものシートで十分なほどごく少量の出血。こんな状態を繰り返しています」(50歳・自営業) 「エストロゲンの分泌量が乱高下し、子宮内膜が厚くならず生理の間隔が長くなることもあれば、破綻出血をして間隔が短くなることもあるのです。量の増減も乱高下によるもの」
●産婦人科医 善方裕美先生 よしかた産婦人科院長。医学博士。横浜市立大学産婦人科客員准教授。更年期障害をはじめ、女性のヘルスケア全般についてのわかりやすい解説で人気。 取材・原文/和田美穂 イラスト/いいあい ※エクラ2022年6月号掲載