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命の危機を乗り越え甲子園で完投した弟へ プロの兄からのメッセージ

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西日本スポーツ

 10日に開幕した2020年甲子園高校野球交流試合で、大分商の川瀬堅斗主将(3年)=大分市出身=が選手宣誓を務めた。出場校に選ばれていた今春の選抜大会、今夏の全国選手権が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止。精神面で川瀬主将を支えたのは、同校の5学年上でプロ野球福岡ソフトバンクの内野手の兄晃(ひかる)=(22)=だった。 【写真】高校時代の川瀬兄  大会前の6日。晃は弟から「野球の試合は緊張しないけど、選手宣誓は緊張する」とメッセージを受け取った。自身は大分商1年夏に控え選手として甲子園に出場。主将の経験もある兄は「野球をしに行くんだから、宣誓より野球に集中しろよ」と緊張を解こうとアドバイスした。  兄が「とにかく負けず嫌い」と評する弟は、中学3年の秋に交通事故で頭蓋骨骨折などの大けがをして入院。プロ2年目だった兄は約2週間後に親から知らされた。「生きるか死ぬか分からない状況だったと知って驚いた」と明かす。  それでも弟の野球への思いは変わらなかった。「堅斗は過酷なリハビリでも歯を食いしばってやっていた。大分商に行きたいとずっと言っていたし、ぶれなかった」。望み通りに大分商へ進んだ弟はエース兼主将に成長。兄からもらった「キャプテンは常に前を向け」という言葉を胸に、困難な時期も懸命にチームを引っ張った。  紆余(うよ)曲折を経て実現した1試合だけの甲子園。「主将になって言葉でしっかり後輩を引っ張る姿を見て、変わったなと思った。3年間の全てを出して腕を強く振ってほしい」。チームが仙台から福岡への移動日のため応援に行けなかった兄は願っていた。  ともに選手宣誓をした井上朋也主将(3年)が4番に座る花咲徳栄(埼玉)に1-3で惜敗。兄への感謝も胸に1人で投げきった弟は「(甲子園の)マウンドという一番いい場所でプレーしたところを見せられた」と力を込めた。(長浜幸治、前田泰子)

西日本スポーツ

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