【米国株】金利上昇局面に強い「25年以上も増配を続ける株」に注目! 配当利回り5%超の「IBM」、45年連続増配の「ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス」を解説
米国株の中でも“金利上昇局面”で買われやすい「連続増配株」を紹介! 25年連続増配で配当利回り5%超の「IBM」と、45年連続増配で配当利回り4%超の「ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス」! 【詳細画像または表】 ●米国では、不安が先行する相場で連続増配株が買われやすく、 過去の利上げ局面でも「連続増配株」は上昇している! 2022年の年初から3月中旬にかけて、米国の金利上昇への懸念やウクライナ情勢などを背景に、米国株の主要指数であるS&P500は、一気に十数%も値下がりした。そんななか、底堅い成績を見せたのが「S&P500配当貴族指数(以下、配当貴族指数)」に採用される米国の高配当株だ。配当貴族指数は、S&P500の構成銘柄のうち、25年以上連続で増配している銘柄が対象になっている。 上図は、10年前の数値を100として、S&P500と配当貴族指数の成績を比べたもの。ほぼ似たような値動きになっているが、注目したいのは2015年12月頃。当時は利上げが開始された時期で、配当貴族指数がS&P500を上回っている。 「毎年の増配実績がある企業は、配当方針がしっかりしており、減配リスクが小さい。金利上昇時など不安が先行する相場では、配当に対する安心感から、こうした企業が投資家に好まれます」というのはマンハッタン・グローバル・フィナンシャルの森崇さんだ。 加えて、配当貴族指数に採用されていること自体、つまり連続増配年数が25年超という点も重要だという。なぜなら、2008年のリーマン・ショックなどの危機下でも増配を続け、経営が安定している証拠となるからだ。 2022年3月中に米国で利上げが発表されたが、今後も利上げは継続される見通しとなっている。「ちょうど現在が2015年12月ごろの相場環境と似た状況です。つまり、連続増配を続ける米国高配当株が狙い目なのです」(森さん) ●米国の「連続増配株」の中でも、ソフトウェアで業績好調な「IBM」、 コロナ禍で成長する「ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス」に注目! ここからは、連続増配年数が25年超であるばかりでなく、業績好調で値上がりも期待できそうな米国株の高配当株を紹介。減配リスクをより小さくするため、配当額以上のフリーキャッシュフロー(※会社が稼いだ利益から事業継続に必要な支出を除き、最終的に手元に残った自由に使えるお金のこと)がある、という条件も追加し、森さんに注目の2銘柄を選んでもらった。順に紹介していこう。 (※株価や配当利回り、業績は4月5日時点。業績データは「QUICK・ファクトセット」。最低購入額は1ドル=124円で計算)。 まずは、連続増配年数が25年で、配当利回り5.33%のIBM(ティッカーシンボル:IBM)だ。 IBMはハイブリッドクラウドを含むソフトウェア部門の需要が強く、過去10年で最大の増収幅に。ハードウェアからの軸足移動が結実。クラウドとコンサルティングが業績を加速し、今後重要な成長分野だ。連続増配株であるうえに足元の配当利回りも高いので、下落相場でも注目される可能性は高いだろう。 続いては、連続増配年数が45年で、配当利回りが4.45%のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(ティッカーシンボル:WBA)だ。 ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは世界に1万店超の店舗を持つ薬局大手。9~11月期の米国市場では、新型コロナ感染症の在宅での検査が増え、市販薬も需要が増加。米国内の小売売上高が10%も急増している。そのほか、健康、美容、パーソナルケアなどの分野も大きく伸び、業績は好調に推移。連続増配記録がひと際長いのも特徴だ。
ザイ編集部
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