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【特集】『まいど1号』で不況乗り越えた東大阪の町工場に再び試練...「今の業態ではダメ」

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新型コロナウイルスの影響で企業の倒産が相次ぐ中、事業の継続や新たな分野への転換を模索する“町工場”があります。ものづくりの町・東大阪で世界に誇る技術を持つ町工場の今を取材しました。

「仕事がない状態」航空部品の注文が激減 東大阪の町工場

東大阪市に本社がある航空機部品メーカー「アオキ」。町工場の朝はラジオ体操から始まります。3代目となる青木理社長(41)は6月18日、12人の従業員を前に、会社が置かれている状況について説明しました。

「前々から言っていますけど、現状厳しくなってきているのは事実です。6月から(一部)休業していますが、7月8月から増える可能性が高いです。経費節減、電気のつけっぱなしとか細かなことですが、しっかり対応していってください。」(アオキ 青木理社長) 取引先からの航空部品の注文が激減したため、7月の売り上げは例年の半分以下に落ち込む見込みです。

このため、6月からやむを得ず月曜日は工場のラインを止めています。 「仕事がない状態ですね。7月8月はもっと休ませないといけないけど、モチベーションが下がるので、そういうわけにはいかんな、と。」(アオキ 青木理社長)

社長は空いた時間を有効利用するため、4月から大学の聴講生となって、航空機の構造などを基礎から学んでいます。 「僕、文系なんですよ。これほぼ物理ですから。」(アオキ 青木理社長)

危機を乗り越えてきた会長「これだけ長期的に全業種はない」

アオキは高精度の金属加工技術が世界的にも高く評価され、20年以上前に世界最大の旅客機メーカー・ボーイング社の認定工場となりました。

かつて、その名を一躍有名にしたのが人工衛星『まいど1号』です。2009年に種子島で打ち上げられたロケットに搭載され、雷の観測実験などに利用されました。東大阪市にある町工場の高度な技術を結集した人工衛星『まいど1号』。その旗振り役だったのは7年前まで社長を務めていた父親の青木豊彦さん(74)です。

『人工衛星を東大阪の地場産業に』をキャッチフレーズに奔走してきた豊彦さんですが、今回の新型コロナウイルスにはお手上げだといいます。 「今回みたいに、これだけ長期的に、全業種でしょ。これはないですね。」(アオキ 青木豊彦会長) しかし、会社がピンチを迎えるのは今回が初めてではありません。これまでも危機に陥るたびに新たな製品を生み出してきました。 「最初に農機具やって、次に建設機械の仕事やって、次に造船の仕事をして、プラントやって、油圧やって、ロボットやって、飛行機ですよ。それは食べるため。生きていかなあかんから知恵が出るわな。」(アオキ 青木豊彦会長) あの『まいど1号』の開発も、バブル崩壊後の不況を乗り切るための苦渋の決断だったといいます。 「『まいど1号』の時もそうですわ。大不況ですやん。これを打破せなあかんということで、町をあげて新しいモノをつくっていこうと『まいど1号』をやった。」(アオキ 青木豊彦会長)

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