スマホのコンテンツ視聴におけるデータ転送量、約4割が広告によるもの【角川アスキー総合研究所調査】
角川アスキー総合研究所は、「スマホでのコンテンツ視聴に占める広告の比率調査」および「ブラウザーアプリによるWeb表示速度の調査」を実施し、その結果を発表した。
新型コロナウイルス感染症流行による外出自粛などによって、国内のインターネットのデータ転送量は、月によっては例年より約5割増加した(米アカマイ・テクノロジーズ調べ、2020年4月)。インターネットのデータ転送量は、コンテンツのデータだけでなく広告のデータも含まれ、その広告データの通信料金もユーザーが負担している。そこで今回、Webをスマートフォンから利用する際のデータ転送量のうち、広告データがどの程度の比率を占めているのかを調査した。
スマホでコンテンツを視聴するデータ転送量の約4割が広告
まず、iPhoneの標準ブラウザーアプリ「Safari」で15の主要なコンテンツサイトにアクセスした場合と、広告ブロックツールをインストールしてアクセスした場合のデータ転送量の測定結果を比較した。
結果、コンテンツサイトのジャンルによる傾向があることがわかった。まず、Yahoo! JAPANやlivedoorといったポータルサイトと、YouTubeなどの動画共有サイトでは、広告のデータ転送量がコンテンツと同等か、それ以上を占めていた。
一方、Amazonや楽天といったショッピングサイトは、ポータルサイトに比べると広告のデータ量の占める比率が小さかった。
同調査から、主要各コンテンツサイトの推定広告データ転送量の比率を単純平均すると、全体のデータ転送量に対する広告データの比率は44.1%であることがわかった。
また、総務省情報通信政策研究所の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によるデータ通信料金の単価の推計などから、仮に一家4人が全員スマートフォンを利用している場合、基本料金を除く月額データ通信料金の合計額約1万2,027円のうち、約2,880円を広告に充てられている計算となる。