エナジックスポーツなど「新興勢力」が大躍進!沖縄のレベルがグンとアップ【2024沖縄県の高校野球】
2024年も、あと1カ月で終わろうとしている。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 2024年沖縄県大会の結果 今年の沖縄では「新風」が吹いた。創部3年目を迎えるエナジックスポーツが、春の大会で初優勝を遂げた。初戦の北谷戦、2回戦の西原戦と連続コールド勝ち。3回戦で中部商、準々決勝で沖縄尚学と、甲子園出場の実績も十分な高校を1点差で破ると、準決勝では同じ「新興勢力」でもあるウェルネス沖縄に快勝。そして名門・興南を決勝で破っての堂々たる優勝だった。沖縄の勢力図が変わる、そんな予感がした。 夏は惜しくも決勝で興南に敗れて甲子園は逃したが、その勢いはついに実を結ぶ。秋は沖縄県の決勝で沖縄尚学に敗れたが、九州大会では初戦で神村学園(鹿児島)に勝利するなど、決勝まで勝ち上がって、来年のセンバツ出場に大きく前進した。九州大会の決勝は、沖縄県決勝と同じ「エナジックスポーツ-沖縄尚学」となり、沖縄のレベルの高さも証明した。 夏の4強に入ったのは、興南、エナジックスポーツ、KBC、ウェルネス沖縄。優勝した興南以外は「広域通信制」の高校で、新時代の到来を感じさせる結果でもあった。 秋のドラフトでも、エナジックスポーツの龍山 暖捕手が西武6位指名を受けた。創部3年目の1期生から、初のプロ野球選手が誕生。後輩たちがそれを励みに、またレベルアップを図っていくことだろう。